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企画展 

アイヌからのメッセージ

― ものづくりと心 ―


●入場無料●

2003年7月19日(土)〜8月31日(日)

休館日:7月22・28日、8月4・11・18・25日

◎主 催=徳島県立博物館/徳島県立二十一世紀館/財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構
◎後 援=国土交通省/文化庁/徳島市/徳島市教育委員会/北海道/北海道教育委員会/社団法人北海道ウタリ協会

 
 財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構がアイヌ文化の普及を目的に毎年開催している巡回展を、徳島で開催することになりました。
 これまで、博物館や美術館などを会場に、アイヌ文化の展示会は多数行われてきましたが、そのほとんどは、アイヌ文化研究者や博物館・美術館の学芸員により企画・構成されたもので、アイヌの人たち自身の参画はほとんどありませんでした。近年の世界の 民族展示では、民族をどう紹介するかを民族自らが決定するという方法が採用されはじめています。
 本展は、こうした点を踏まえて、「アイヌ自らが現代のアイヌ及び文化を語る」ことをテーマに、構成された展覧会です。現在のアイヌ工芸家の活動状況やその背景、アイヌの人たちが推薦した工芸品、現在のアイヌ文化継承の有り様とこれからの展望を、資料とメッセージによって紹介します。
 なお、本展は「人権教育のための国連10年」に協賛するものです。

展示構成

●うけつぐ
 現代のアイヌ文化継承者を代表する5人の現在と、現在の活動にいたる背景を本人のメッセージとともに紹介します。

 (1)川上哲(木彫)
 (2)計良智子(織り)
 (3)星野工(刺繍・木彫)
 (4)貝澤雪子(刺繍)
 (5)貝澤幸司(木彫) 

●かたち
 アイヌの人たち自らが推薦したアイヌ文化を表す資料を展示します。

 (1)儀礼 (2)衣服 (3)民具
 (4)工芸品 (5)卓越した作家達の作品

●ひろげる
 アイヌ文化継承についての現在のさまざまな有り様と、これからの展望についてメッセージとともに紹介します。

 (1)現在活動している作家のさまざまな作品
 (2)現在の作品と活動状況、これからへの思いについてのメッセージ

   

 

関 連 行 事

●講演会 「鳥居龍蔵とアイヌ文化」

徳島県出身の鳥居龍蔵は、日本の人類学・民族学研究の先駆者として世界にその名が知られています。鳥居が行った調査は、千島列島に居住したアイヌをはじめとして、その足跡は中国大陸、台湾にまで及んでいます。この講演会では、鳥居龍蔵の膨大な研究成果から、とくにアイヌ文化との関わりについて、お話しいただきます。

 
日時 7月21日(月)13:30〜15:00
会場 二十一世紀館イベントホール
講師 国立民族学博物館教授 大塚和義氏
参加無料
●展示解説
日時 7月20日(日)13:30〜14:30
   8月10日(日)13:30〜14:30
講師 当館学芸員
●体験学習

(1)アイヌの楽器ムックリをつくろう
  日時 7月27日(日)
     (第1回)10:30〜12:00
     (第2回)13:30〜15:00
  (申込締め切り日:7月17日[木])
  定員 30名

(2)アイヌ文様のコースターをつくろう
  日時 8月17日(日)
     (第1回)10:30〜12:00
     (第2回)13:30〜15:00
  (申込締め切り日:8月7日[木])
  定員 30名

知里幸恵生誕100年記念巡回展

自由の天地を求めて

〜知里幸恵『アイヌ神謡集』への道〜

●入場無料●

2003年7月19日(土)〜7月27日(日)

休館日:7月22日
 

◎主 催=知里幸恵展実行委員会/財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構/徳島県立二十一世紀館/徳島県立博物館/日本近代文学館
◎後 援=国土交通省/文化庁/北海道/北海道教育委員会/社団法人北海道ウタリ協会/旭川アイヌ協議会/北海道新聞社/NHK札幌放送局/毎日新聞社/朝日新聞社北海道支社/読売新聞北海道支社
◎協 力=財団法人北海道文学館/旭川市立北門中学校/日本聖公会北海道教区/佐々木豊/知里森舍

 

2003年は、『アイヌ神謠集』の著者・知里幸恵(1903〜1922)の生誕100年にあたります。知里幸恵はユカやカムイユカなどのアイヌ文学(口承)を、文字表記して著した初めての人として知られています。彼女が生きた時代は、アイヌ民族にとっては抑圧・差別・貧困が重なる厳しい苦難の時代でした。そういう時代背景のなか、アイヌ文学の持つ高い精神性に自ら気がつき、病を冒してその記述に励みました。残された作品の感受性豊かな文学性はすでに高く評価されていますが、その生涯や業績についてはまだまだ知られていないのが現状です。本展示では、その幸恵の生涯と業績の一端を、遺品や資料で紹介し、多くの人々にその現代に通じる意義を感じ取ってもらうのが目的です。また、併せてアイヌ文学の振興・普及・啓発に寄与することを目的とします。


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