情報の発信と公開

 博物館を有効に活用する利用者が増えるよう、博物館活動に関する様々な情報を発信していくことは博物館にとって非常に重要な活動である。最近はインターネットによる情報発信も重要な手段になっている。
 博物館の事業の広報に留まらず、様々なメディアを通じて積極的に情報を発信するよう努めている。

1.博物館の広報活動

 博物館ニュース・企画展ポスター・年間催し物案内リーフレット・月間催し物案内等の定期的発行と配布、県庁だよりへの掲載、県庁記者クラブを通じての資料提供、催し物案内の電子メールサービス等により、博物館の事業の広報活動を行っている。
●博物館ニュース、ポスター等の主な県内定期発送先
 小学校                229ケ所
 中学校                92
 高等学校・その他学校          56
 学会・研究所・同好会等        100
 県および県教育委員会各課・機関     66
 市町村教育委員会           50
 公民館・隣保館            228
 市町村および大学図書館        33
 博物館施設              435
 宿泊施設               38
 報道関係機関等            72
●催し物案内の電子メールサービス
 登録者 445名(17年3月末現在)
●報道機関への資料提供
 16年度は次のような資料提供を行った。
4月13日 トピック展示「平成15年度新規購入資料紹介−民俗編−」の開催について
4月19日 企画展「サメの世界」の開催について
4月22日 「県立博物館子どもの日フェスティバル」の開催について
6月8日 部門展示「なつかしいモノたち」の開催について
6月11日 特別陳列「収蔵品展─人文コレクション─」の開催について
6月21日 トピック展示「旅をするチョウ─アサギマダラ─」について
7月14日 企画展「エビとカニ」の開催について
9月7日 展示パッケージ貸し出しの開始について
9月28日 企画展「石とくらし」の開催について
10月1日 部門展示「阿波の祭り─神馬の馬具と装飾─」の開催について
10月8日 「博物館文化の日フェスティバル」の開催について
11月9日 部門展示「島のくらし─伊島・出羽島」及び「徳島水平社創立80周年記念部落解放のあゆみ」の開催について
12月3日 県立博物館の購入資料について
1月19日 部門展示「谷田蒔絵─はなやかな草花のデザイン─」の開催について
3月14日 企画展「縄文の美─亀が岡文化の世界─」の開催について
3月15日 徳島県におけるカワバタモロコの再発見について
●企画展の新聞広告
企画展の広報として,徳島新聞に広告を出した。(各1回)
●文化の森橋への懸垂幕の設置
企画展の広報として,県に都市公園占用許可申請をして,企画展の期間中,文化の森橋に懸垂幕を設置した。

2.テレビ・ラジオへの出演等
 
 博物館事業のPR等のためのテレビ・ラジオへの出演等を、月日・出演者・内容の順に記す。

4月20日 茨木 靖 四国放送テレビ「おはようとくしま」出演(道ばたの春の野草についての解説)
5月13日 佐藤陽一 四国放送ラジオ出演(企画展「サメの世界」の紹介)
6月1日 佐藤陽一 四国放送テレビ「530フォーカス徳島」出演(アユの生態について)
6月22日 魚島純一 四国放送ラジオ出演(部門展示「なつかしいモノたち」の紹介)
6月23日 山川浩實 四国放送テレビ「収蔵品展について」
7月6日 魚島純一 AIテレビ出演(部門展示「なつかしいモノたち」の紹介)
8月19日 田邊 力 四国放送ラジオ出演(企画展「エビとカニ」の紹介)
9月2日 田邊 力 NHKテレビ「イブニング徳島」出演(企画展「エビとカニ」の紹介)
9月26日 小川 誠 四国放送テレビ「おはようとくしま」出演(桜の狂い咲きの原因について)
3月17日 佐藤陽一 四国放送ラジオ出演(徳島県で58年ぶりに発見されたカワバタモロコ)


3.インターネットによる情報提供

(1)電子メール
 希望者には電子メール(以下メール)による催し物案内を毎月行っている(17年3月末現在の登録者445名)。
 また,ホームページ等を見た人からの質問もメールで寄せられており,各担当より回答を行っている。平成16年度には記録されたものだけでも30件の問い合わせが寄せられている。
(2)ホームページ
 インターネット利用者の増加に伴い、博物館でもその技術を活用した情報提供の可能性を探ってきた。平成11(1999)年7月よりホームページhttp://www.museum.comet.go.jp/を開設した。トップページ(右図)のアクセス数の累計および1日あたりのアクセス数は次ページのグラフのとおりである。どちらも順調に増加しており,平成16年度1年間でトップページに約32,600件のアクセスがあった。
 ホームページの内容は下記のとおりである。
・博物館の紹介(開館日・交通案内など)
・展示案内(企画展、常設展)
・催し物、普及行事の案内
・調査研究活動の紹介
・収集保存活動(データベース)
・学校等への利用案内
・出版物(展示解説、研究報告、博物館ニュースなどの 案内)
・関連活動紹介(友の会、博物館協議会など)
・学芸員関連のページ
・特別メニュー(子供向けメニュー、映像コーナーなど)
 ホームページには内容の全文検索やサイトマップを設置し,閲覧者が目的の内容にたどり着きやすくしている。全文検索についてはシソーラス(同義語)辞書を用いて,たとえば,「やまざくら」,「山桜」,「ヤマザクラ」などの言葉で,検索しても検索できるようにしている。
 データベースによる検索では,資料データベースでは人文,動物,植物,地学の各分野ごとに収蔵資料を検索でき,資料の写真や動植物の分布図などが表示できる。また,当館に収蔵している図書についても,図書デ−タベ−スを公開している。情報提供する項目のテキストデータおよび画像情報を専用フォルダーに入れておけば、夜のうちに自動的に情報提供用のデ−タベ−スに取り込まれる仕組みになっている。
 ホームページの更新や追加は毎月の催しもの案内のように定期的に行うもののほか,各担当により随時行っている,平成16年度の追加内容については下記のとおりである。
・「徳島県立博物館の新たな試み」として,毎年発行している年報や博物館協議会の議事録をホームページ上でも公開した。また,平成16年9月9日に作成した中期活動目標についても掲載した。
・県民から広く博物館運営等に意見を収集するために,「ご意見コーナー」を設置した(2005年3月18日).「ご意見コーナー」に投稿された内容は,とりまとめ者にメールで送信され,内容に応じて担当者に振り分け,そこからメールで回答を行っている。開設して日も浅いため、3月末日までに投稿は1件のみであったが,県内の棟札に関する情報が得られた.
・「デジタルミュージアム」を開設し,「渡辺広輝筆 光格上皇修学院御幸儀仗図巻(徳島県指定文化財)」や銅鐸等の貴重資料をホームページで閲覧できるようにした。また,美術工芸資料の紹介として,高精度画像を用いた資料紹介を行った。


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