調査研究は、博物館における諸活動の根低をなす活動である。それは、質の高い調査研究に裏付けられてこそ、最新の情報を盛り込んだ展示や質の高いコレクションの収集、内容豊かな普及活動が可能となるからである。 1.課題調査 平成17年度は、次の4つの課題調査を行った。 (1)徳島県における水平社運動史の基礎資料調査 (2)カワバタモロコの生息調査 (3)徳島県のヤスデ類 (4)徳島県の海岸植物群落の昆虫相 2.分野別(個別)調査研究 大原賢二(動物・昆虫) 佐藤陽一(動物・脊椎動物) 田辺 力(動物・無脊椎動物) 小川 誠(植物) 茨木 靖(植物) 両角芳郎(地学) 中尾賢一(地学) 辻野泰之(地学) 高島芳弘(考古) 魚島純一(保存科学・考古) 山川浩實(歴史) 長谷川賢二(歴史) 庄武憲子(民俗) 磯本宏紀(民俗) 大橋俊雄(美術工芸) 3. 科学研究費補助金による研究 ●若手研究(B):伊島潜水漁民の出稼ぎ・移住に関する民俗学的研究(平成17年度〜19年度) ●笹川科学研究助成:アンモナイト類の気室ー連室細管系破損に対する生体反応様式の解明 4. 他機関との共同研究 ●日本博物館協会・常盤大学大学院「博物館の業務改善・経営改革に資する自己点検の支援方法に関する調査研究」プロジェクト(平成16〜17年度) ●若王寺所蔵大般若波羅多経調査会「財団法人赤澤記念財団奨励助成 若王寺所蔵大般若波羅多経調査」(平成17〜18年度) 5. 研究成果の公表 (1)徳島県立博物館研究報告第15号の発行 (2)公表論文・報告・記事等一覧(*印:館外研究者) ●動物 ●植物 ●地学 ●考古 ●歴史 ●民俗 ●美術工芸 (4)学会・研究会等での発表(*印:館外研究者) 市川俊英*・大原賢二(2005.07)落葉性コナラ属植物の樹液・樹洞を利用するハナアブ類について.日本昆虫学会四国支部第44回大会(徳島).
当館の調査研究事業には、複数の学芸員グループで、必要に応じては館外の研究者も含めて、特定のテーマを定めて年度単位で集中的に取り組む課題調査、各学芸員がそれぞれの分野や専門とするテーマに基づいて日常的に取り組んでいる個別調査研究、翌々年以降に予定されている企画展のための事前資料調査などがある。
平成17年度は、館長を含む15名の学芸スタッフがこの業務に携わった。
水平社は,近代日本における部落解放運動団体として著名であり,その活動が人権確立に向けて果たした役割は大きい。徳島県においても1924年に水平社が結成され,以後80年を経た。
近年,全国的には関係資料の調査研究が進められており,水平社の歴史的意義を問い直す動きが盛んであるが,徳島県においては十分な資料調査が行われておらず,組織・運動の実態も曖昧なままである。それはこれまでの地域社会史研究の大きな欠落ともいえる。
そこで、徳島県における水平社運動関係資料の調査・検討を行うことにより,徳島県の歴史像をより豊かにしていくことはもちろん,常設展における近代史関係コーナーを充実させていく足がかりとしたいという考えから、本調査を実施した。
●調査メンバー
博物館学芸員:長谷川賢二(歴史)
館外調査員:朝治 武(大阪人権博物館)、関口 寛(四国大学経営情報学部)、生駒佳也(徳島市立高等学校)、松山隆博(徳島県立総合教育センター)
●調査日程と調査地
4月〜5月:井藤家資料の撮影、デジタルデータ整理
9月17日〜18日:第1回調査会
3月12日〜13日:第2回調査会
●調査概要および結果
徳島県における部落解放運動史の中心人物である井藤正一の関係資料(日記、書簡等)について、遺族の理解を得て撮影し、基礎資料を得ることができた。また、過去の関連研究文献をたどり、徳島県における近代部落史研究の現状と課題を確認した。その結果、今後は井藤が先導した融和運動の実態をとらえることが重要課題であることを確認した。
2004年9月に吉野川下流域の用水路において、コイ科の淡水魚、カワバタモロコの生息が58年ぶりに確認された。これまで、徳島県版レッドデータブックでは「絶滅」したものとして扱われていた。本種を保全するうえで必要不可欠な生息範囲と生息環境を明らかにする目的で、現地調査およびデータの解析を行った。
●調査メンバー
博物館学芸員:佐藤陽一
●調査の概要および結果
第1発見場所を中心に、隣接域の水路をセグメント単位で56地点を設定し、カワバタモロコを含む魚類相および物理環境(水深、流速、濁度、溶存酸素量、水路形状、周辺環境など)を測定した.
56地点中20地点で生息が確認された。生息環境を明らかにするために、因子分析、ロジスティック回帰分析、判別分析および分類木分析を行った。その結果、護岸形状や植物カバーがカワバタモロコの生息に関係していることが示唆された。
ヤスデ類は森林落葉の消費者として重要な位置を占めていることから、
ある地域にどのようなヤスデ類が生息しているか、すなわちヤスデ類相
の解明は、その地域の生態系を理解する上で欠かせないものである。徳
島県のヤスデ類相については今まで断片的な報告があるのみで、まとま
った報告はなされていない。よって、本課題では徳島県のヤスデ類相に
ついて総合的な調査を計画した。
●調査メンバー
博物館学芸員:田辺 力(動物)
●調査の概要及び成果
徳島県の山間部を中心に調査を行い、ミドリババヤスデ、ノコバシロ
ハダヤスデ等の生息を確認した。また、過去に採集された徳島県産ヤス
デ類の標本の同定や文献調査も行った。これらの結果を総合すると、徳
島県には少なくとも50種のヤスデ類が生息しているものと思われるが、
全貌を解明するにはさらに詳細な調査が必要である。
ヤスデ類の生息環 境についても調査を行ったところ、杉の植林が適
したものと考えられた。人為的な環境がこの群の生息に適した環境で
あることは注目に値するであろう。
現在、徳島県では吉野川河口部や那賀川河口部の干潟をはじめ、海岸線に関係した道路や護岸工事が計画あるいは施工中であり、周辺の物理環境や動植物への影響調査、モニタリング手法の研究などを行っている。
このような工事等によって影響を受けやすい海浜性植物群落や干潟、海岸林などに生息する生物相の調査は、県立博物館として情報や資料の集積を行っておく必要があると考え、課題調査として計画した。
●調査メンバー
博物館学芸員:大原賢二(動物)
館外調査者:林 正美(埼玉大学教育学部教授)
●調査の概要及び成果
5月24日、阿南市椿町
6月17日、海部郡海部町
8月20日、松茂町笹木野
9月30日、海部郡由岐町
10月25日、徳島市川内町小松海岸
2006年3月28日〜30日、吉野川河口干潟、沖洲干潟;那賀川河口、大潟干潟、海部川河口部など。
(館外調査者の都合で、今年度は3月末の1回しか調査に参加できなかったため、そのほかの時期は、大原が単独での調査を行った)。
・各調査地点共に、砂の中に生息する半翅目昆虫を主な指標種として調査を行った。シバやその他のイネ科に依存するカスミカメムシや、スナカメムシなどを各地点で採集できたが、これらは徳島での記録はない。
・一昨年の台風後の影響がまだ残っているところも多く、砂が流出したり、逆に砂に覆われて植物が見えなくなっている所など、回復にはもうしばらく時間がかかりそうである。
・海岸樹林の中の昆虫相の調査が十分にできていないため、次年度は樹林の調査も重点的に行いたいと考えている。
[1]日本産ハナアブ科の分類学的研究
[2]徳島県のヒラズゲンセイの分布調査
徳島県のヒラズゲンセイの分布調査を行った。17年度は徳島市内での発生も新たに2カ所確認できたが、昨年度と同様に発生地や個体数などの公表は行わなかった。
[3]アサギマダラの移動調査
アサギマダラの移動に関する標識再捕法による調査を17年度も継続した。春の記録は得られなかったが、秋の移動記録は非常に多く得られた。特に明神山から鹿児島県の南西諸島の喜界島や小宝島への記録や,沖縄県与那国島への約1600kmの長距離移動が確認されたことは特筆すべき記録となった。
[1]那賀川における回遊型カジカの保全に関する研究
徳島大学工学部建設工学科との共同研究。
[2]矢作川河口周辺海域における仔アユの分布要因に関する研究
豊田市矢作川研究所の山本敏哉氏との共同研究。データ解析を担当した。
[3]ナガレホトケドジョウの生息環境に関する研究
復建調査設計株式会社の若宮慎二氏との共同研究。データ解析を担当した。
[1]県産無脊椎動物相の調査
鳴門市及び徳島市にて海産及び汽水産無脊椎動物相の調査を行った。
[2]ババヤスデ属の種分化及び形態進化についての研究を進めた(曽田貞滋氏らと共同)。
[1]藍住町の植物相調査
平成17年度阿波学会の調査の一環として、藍住町の植物相調査を行った(木下 覚、木村晴夫氏らと共同)。
[2]ヨモギ属の分布調査
日本産ヨモギ属の分化と分布の現状を探るため、石川県での分布調査を行った。
[3]インターネットでの情報公開に関する研究
インターネットで高精度画像を公開する方法について検討した。
[4]県内産絶滅危惧種の保全に関する調査
徳島県内の湿地生絶滅危惧植物の分布調査を行い,ポテンシャルハビタットマップを作成した(徳島大学大学院工学研究科エコシステム専攻との共同)。
[1]県産植物相の調査
徳島市を中心に、徳島県の植物相の調査を行った。
[2]ススキ属他イネ科植物の比較研究
国内外各地のイネ植物について、その異同、分布などに関しての調査を行い成果を報告した。
[3] 県内における海流種子等の漂着状況を調査し、報告した(池渕正明氏と共同)。
[1]日本の上部白亜系の化石層序に関する研究
阿讃山地の和泉層群から産出するノストセラス科アンモナイトの分類学的検討を行った。
[1]浅海成鮮新統〜更新統の堆積環境と貝化石相の調査
高知県と長崎県で堆積構造の観察と貝化石の採集を行った。高知県では、貝化石の分類学的検討を行った(高知県分は三本健二氏と共同)。
[2] 藍住町の地形発達史に関する研究
平成17年度阿波学会の調査の一環として、藍住町地域の地形発達史に関する研究を行った(西山賢一氏らと共同)。
[3]国会議事堂に使われた内装用石灰岩の調査
国会議事堂の石材調査(東京都永田町)を行った(石田啓祐氏らと共同)。
[4]日本産アワジチヒロ属二枚貝の系統と分類に関する研究
各地から産出するアワジチヒロ属化石の計測を行った(横川浩治氏と共同)。
[1]上部白亜系の軟体動物化石に関する研究。
異常巻きアンモナイト:バキュリテス類の分類の検討を行った。
[2]アンモナイト類の気室ー連室細管系破損に対する生体反応様式に関する研究
笹川科学研究助成を受けて、アンモナイト類の気室ー連室細管系破損に対する生体反応様式の解明を行った。
[3]上部ジュラ系坂州層群栗坂層に関する研究。
那賀町に分布する上部ジュラ系坂州層群栗坂層から産出する動物化石や堆積相の調査を行った(佐藤正氏らと共同)。
[1]石井町前山古墳群の報告書作成に向けた調査
発掘調査時に作成した図面類の整理と20m前後の小さな前方後円墳の類例を調査した。
[2]那賀川流域で採集した石器類の集成。
[3]若杉山遺跡を中心とする徳島県における朱採掘遺跡の確認調査。
[1]臭化メチル燻蒸に替わる燻蒸法の研究
昨年までの実験を引き継ぎ,小型の窒素発生装置を使った中型資料までの低酸素濃度処理法による殺虫処理を行った。また、大型資料に応用可能であると思われる大型の窒素発生装置の有効性を確認するための実験を行った。
[2]展示室内等における害虫の生息調査
昨年までに引き続き,展示室内等での害虫の生息調査を実施し,どの時期にどの場所でどのような害虫が捕獲できるかを調査した。今後も継続して行い,害虫被害の防除に役立てる予定である。
[3]鳥居記念博物館の資料保存環境の調査
鳴門市にある徳島県立鳥居記念博物館において,適切な保存環境づくりのための基礎資料とするために,収蔵庫や展示室などの温湿度環境の調査を行った。
[4]外部依頼による調査、保存処理等
・徳島市教育委員会、海部町教育委員会、高松市教育委員会、高知県埋蔵文化財センター、愛媛県埋蔵文化財調査センターなどの依頼を受け、出土文化財の蛍光X線分析による材質調査を行った。
・徳島市教育委員会の依頼を受け、出土文化財のX線透過撮影を行った。
・つるぎ町の依頼を受け,棟札の赤外線TVカメラでの調査を行った。
・つるぎ町教育委員会(旧貞光町教育委員会)の依頼を受けて行っていた江ノ脇古墳出土金属製品の保存処理を完了した。
●徳島県危機管理局・消防防災航空隊の協力を得て、徳島県内の遺跡等の空撮を行った。(8月3日)
[1]蜂須賀家の御家騒動の調査
蜂須賀家における最大の御家騒動について、当館所蔵の史料から御家騒動の実態を調査した。
[2]近世地主の経営に関する調査
板野郡大代村の豪農岡家の経営について、当館所蔵の岡家文書をもとに、小作経営や醸造業などから近世地主の経営について調査した。
[1]熊野信仰史に関する調査
旧木沢村の熊野権現縁起の成立に関連する文献調査を行ったほか、鎌倉期の熊野信仰と四国辺路に関する資料の所在調査・検討を行った。
[2]中世期書写大般若経の調査
香川県東かがわ市の若王寺所蔵大般若経の調査を行い、修験道や阿波に関係する記載について検討した。
[3]利用効果の検証を含めた博物館評価のあり方の検討
文化庁芸術拠点形成事業「元気な博物館づくりプロジェクト」の一環として、博物館の利用効果の検証を中心に、アンケート調査の実施・分析を行い、利用の質的側面からの評価のあり方を検討した。
[1]岡田式渡船に関係する資料の整理
特別陳列「失われた交通路 吉野川の渡し」を開催するにあたって、保存されている岡田式渡船の分権契約書等の資料の整理を行った。
[2]徳島県内の八朔行事に関する資料の収集と整理
宍喰で行われている八朔の雛祭り習俗の特異性を検討するために、県内の八朔行事の事例を収集、整理し比較した。
[3]海部地方における年棚・盆棚習俗の事例収集と整理
海部という地域において、年中行事の中心である正月と盆のまつり場、年棚と盆棚の事例に地域的特徴が見られるか確認することを目的に、これまで報告されてきた事例の収集、整理を行った。
[1]潜水漁及び漁村構造に関する研究
県南部の漁村を中心に展開される潜水漁について、その環境利用、労働慣行、生業の複合性に関する調査を継続中である。漁村における生業選択の論理探り、近代における移住や出稼ぎから生じた労働慣行について検討した。
[2]伊島潜水漁民の出稼ぎ・移住に関する民俗学的研究
阿南市伊島からの近代以降の出稼ぎ・移住に関する調査を行った。器械潜水漁を生業とすることによって生じた出稼ぎ移住の実態と、それにともなった文化伝播の痕跡を明らかにすることを目的として検討した。
[3]唐竿の地域差に関する調査
藍住町における唐竿の形態、材質、使用形態などの特質について調査した。また、これらのデータをもとに地域差についての検討も行った。なおこれらのデータは、県内を含む四国唐竿調査の一部をなすものである。
[1]県下所在美術工芸品の調査
[2]須木一胤資料の調査
徳島師範学校教師であった須木一胤の業績を調べ、遺品を整理調査した。
[3]飯塚桃葉の研究
阿波藩御用蒔絵師飯塚桃葉について、最新の研究動向をふまえつつ伝記と作品の調査研究を行った。
研究代表者:磯本宏紀
研究代表者:辻野泰之
研究代表者:水嶋英治(常盤大学教授)
当館の研究分担者:長谷川賢二
研究代表者:山西 仁(東かがわ市文化財保護審議会副会長)
当館の研究分担者:長谷川賢二
2006年3月31日発行、B5判164ページ、900部
(*は館外研究者)
論文
三本健二*・中尾賢一:高知県の鮮新統唐ノ浜層群穴内層から新たに確認された貝類化石(2) .p. 1-14.
清水孝昭*:愛媛県伊予灘島嶼部沿岸域より得られた魚類 .p. 15-64.
清水孝昭*・高橋弘明*・渋谷雅紀*:愛媛県西条市の淡水魚類 .p. 65-114.
小川誠・田渕武樹*:徳島県産植物ノート(2) −徳島県新産4種− .p. 115-120.
調査報告
大原賢二:アサギマダラの移動に関する徳島県の記録(2005年) .p. 121-155.
短報
茨木靖・佐治まゆみ*・成田愛治*:徳島県から新たに発見された帰化植物 アメリカカニツリDanthonia spicata (L.) P. Beauv. ex Roem. & Schult.(イネ科) .p. 157-158.
魚島純一:徳島県立鳥居記念博物館の展示室および収蔵庫における温湿度変化 ―空調設備のない博物館施設における湿度制御の可能性について― .p. 159-164.
〈論文・調査報告〉(☆:査読付学術雑誌)
☆Dusek-Soo Choi, Kenji Ohara and Ho-Yeon Han(2006). Taxonomic notes on the Volucella pellucens species group (Diptera: Syrphidae) with a description on one species from the Eastern Palaearctic. Zootaxa, (1185): 1-19.
☆Shelley*, R. M., C. T. McAllister*, T. Tanabe (2005.12) A synopsis of the milliped genus Brachycybe Wood, 1864 (Platydesmida: Andrognathidae). Fragmenta Faunistica, 48 (2): 137-166.
Sato, Y. and T. Okabe.2005.05.Influences of benthic fine particulate matter on stream fishes.The 7th Indo-Pacific Fish Conference Abstract Book: 196.
Tashiro, Y., Y. Kozuki, Y. Sato, M. Okubo and H. Murakami. 2005.07.Influence of connectivity of irrigation calal with a river on fish community in a suburban area. 3rd annual Joint Seminar between Japan and Korea on Ecology and Civil Engineering annexed to Workshop on International Network for River Restoration (Nagoya University): 35-40.
☆田代優秋・上月康則・佐藤陽一・大久保美知子・村上仁士.2006.都市近郊農業水路の魚類群集に及ぼす水路構造と河川との連続性の影響.水工学論文集,50(): 1219-1224.
〈普及的記事〉
大原賢二(2005.6)キュウシュウエゾゼミ.徳島県立博物館ニュース(館蔵品紹介),(59):4.
大原賢二(2005.9)「似ている?似ていない?」擬態はどこまで効くか.徳島県立博物館ニュース
(Culture Club).(60):2-3
佐藤陽一.2005.05.さかな博士の吉野川魚図鑑 連載第13回:カワバタモロコ.四国三郎吉野川,19: 5.
佐藤陽一.2005.07.さかな博士の吉野川魚図鑑 連載第14回:ボウズハゼ.四国三郎吉野川,20: 10.
佐藤陽一.2005.12.さかな博士の吉野川魚図鑑 連載第15回:シマドジョウ.四国三郎吉野川,21: 6.
佐藤陽一(協力).2005.12.「さかな博士の川魚かんさつ」に約30名が参加.時間を忘れて魚を追いかけました.四国三郎吉野川,21: 6.
佐藤陽一.2006.03.駿河湾での深海魚採集.研究職評ニュース,(91): 1.
田辺 力(2005.6)クラゲ,サンゴ,イソギンチャク,は同じグループなのに形が違っていて不思議です.徳島県立博物館ニュース(Q&A),(59):7
〈論文・調査報告〉(☆:査読付学術雑誌)
茨木 靖:出土植物遺体について.徳島県教育委員会・徳島大学埋蔵文化財調査室編,庄(庄・蔵本)遺跡ー徳島大学蔵本団地体育館建設に伴う発掘調査報告書ー,p.41-43.
☆茨木 靖・木場英久* (2005.10) 日本新産帰化植物イネ科ヒッパリガヤ. 植物研究雑誌. 80(4):250-251.
池渕正明*・茨木 靖(2005.12) 徳島県由岐町鹿ノ首岬東浜へ漂着したプラスチック浮子の季節変化. 漂着物学会誌 3: 13-17.
Ibaragi, Y. (2006. 3). Gramineae. In: N. Tanaka et al (eds.), The Flowering plants of Mt. Popa, Central Myanmar. MAKINOA: 83-88.
木下 覚*・茨木 靖・植北ちず子*・小川 誠・片山泰雄*・木村晴夫*・小松研一*・佐治まゆみ*・成田愛治*
(2005.3)木沢村の植物..阿波学会紀要 第51号 木沢村総合学術調査,阿波学会:37-53.
茨木 靖・佐治まゆみ・成田愛治(2006.3).徳島県から新たに発見された帰化植物アメリカカニツリ
Dantehonia (L.)P.Beauv.exRoem&Schult.(イネ科).徳島県立博物館研究報告,(16):157-158.
☆Funamoto T.* & M. Ogawa (2004) A comparative study in cytological characters of Japanese species of Leucosceptrum, Lamiaceae (Labitae). Chromosome Science 8:109-113.
小川 誠・田淵武樹(2006.3).徳島県産植物ノート(2)-徳島県新産4種-徳島県立博物館研究報告,(16):115-120
〈普及的記事〉
小川 誠(2005.12)ナルトサワギクとヒロハフウリンホオズキ.博物館ニュース(館蔵品紹介),(61):4.
茨木 靖(2005.6)標本交換:オレゴンの花がやってきた.徳島県立博物館ニュース(情報ボックス),(59):
〈単行本・図書〉
中尾賢一・石田啓祐*(2005.8):徳島県の沖積層.日本の地質増補版編集委員会編,日本の地質増補版, p.303.
〈論文・調査報告〉
中尾賢一:庄遺跡徳島大学蔵本団地体育館地点から出土した貝類についてのコメント.徳島県教育委員会・徳島大学埋蔵文化財調査室編,庄(庄・蔵本)遺跡ー徳島大学蔵本団地体育館建設に伴う発掘調査報告書ー,p.38-40.
石田啓祐*・元山茂樹*・吉岡美穂*・岡本治香*・西山賢一*・橋本寿夫*・森江孝志*・中尾賢一・小澤大成*・香西武*・辻野泰之.徳島県木沢村地域の秩父ー黒瀬川帯海底火山噴出物の組成と随伴層の微化石年代.阿波学会紀要,(51):p. 9-16.
石田啓祐*・岡本治香*・吉岡美穂*・辻野泰之・中尾賢一・香西武*.南部黒瀬川帯の坂州不整合と上部三畳系寒谷 層.阿波学会紀要,(51):p. 17-23.
石田啓祐*・岡本治香*・辻野泰之・中尾賢一・香西武*・HIRSCH Francis*(2005.12):四国東部の南部黒瀬川帯上部三畳系寒谷層と坂州不整合:層序,堆積相,フォーナ.徳島大学総合科学部 自然科学研究 19: 19-29.
三本健二・中尾賢一:高知県の鮮新統唐の浜層群穴内 層から新たに確認された貝類化石(2).
徳島県立博物館研究報告(16):1-14.
〈普及的記事〉
両角芳郎(2005.9)昨年,園瀬川沿いで噴砂が見られたというのはほんとうですか?徳島県立博物館ニュース(Q&A),(60):7
辻野泰之(2005.9)ナノナビス類の化石(白亜紀二枚貝).徳島県立博物館ニュース(館蔵品紹介),(60):4
〈論文・調査報告〉(☆:査読付学術雑誌)
魚島純一(2006.3)芝遺跡から出土した遺物に付着した赤色顔料の蛍光X線分析について.芝遺跡 海部小学校体育館・校舎建設に伴う発掘調査報告書,海部町教育委員会:120-121.
魚島純一(2006.3)徳島県立鳥居記念博物館の展示室および収蔵庫における温湿度変化−空調設備のない博物館施設における湿度制御の可能性について−.徳島県立博物館研究報告,(16):159--164.
〈普及的記事〉
高島芳弘(2005.5)縄文の美[1] 赤漆塗り壷形土器(重文) 徳島新聞夕刊記事
高島芳弘(2005.5)縄文の美[2] 赤漆塗り櫛 徳島新聞夕刊記事
高島芳弘(2005.5)縄文の美[3] 遮光器土偶(重文) 徳島新聞夕刊記事
高島芳弘(2005.5)縄文の美[4] 石刀 徳島新聞夕刊記事
高島芳弘(2005.5)縄文の美[5] 腰飾り 徳島新聞夕刊記事
高島芳弘(2005.5)縄文の美[6] 喜田貞吉と是川遺跡 徳島新聞夕刊記事
魚島純一(2005.6)保存するということ.徳島県立博物館ニュース(Culture Club),(59):2-3.
〈単行本・図書〉
長谷川賢二(2005.7)水主神社経函の材木.唐木裕志・橋詰 茂編「中世の讃岐」,美巧社:198-199.
〈論文・調査報告〉(☆:査読付学術雑誌)
長谷川賢二(2005.5)四国山系における山地利用の歴史.鎌田磨人編,「二次草地の保全に向けた施策立案のための学際的・保全生態学的研究(平成14年度〜平成16年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(2)研究成果報告書)」:17-23.
小串重治*・鎌田磨人*・長谷川賢二(2005.5)徳島県東祖谷山村落合峠における利用・管理形態の変化とそれに伴う植生の変化.鎌田磨人編,「二次草地の保全に向けた施策立案のための学際的・保全生態学的研究(平成14年度〜平成16年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(2)研究成果報告書)」:25-43.
長谷川賢二(2005.8)一四世紀の阿波における三宝院流熊野長床衆の痕跡とその周辺−徳島県神山町勧善寺所蔵大般若経巻二〇八奥書をめぐって−.四国中世史研究,(8):1-18.
長谷川賢二(2006.3)阿波足利氏の守札.朱,(49):54-66.
長谷川賢二(2006.3)第1章 元気な博物館づくりプロジェクトの経過;第2章 アンケート調査から見た徳島県立博物館の意義と課題.元気な博物館づくりプロジェクト実行委員会編,「元気な博物館づくりプロジェクト?親しまれる博物館を目指す評価手法の開発? 報告書」,元気な博物館づくりプロジェクト実行委員会:9-20,21-96.
〈普及的記事〉
山川浩寶(2005.9)焼け野原の徳島市街.徳島県立博物館ニュース(情報ボックス),(60):6.
山川浩寶(2006.3)蜂須賀家のお家騒動.徳島県立博物館ニュース(Culture Club),(62):2-3.
長谷川賢二(2005.4)江戸時代に大衆化した四国八十八カ所巡り.日経マスターズ,(34);42-43.
長谷川賢二(2005.4)徳島水平社創立八〇周年記念展を終えて.(財)徳島県同和対策推進会編,「人権問題テキスト 展望2005年度」,(財)徳島県同和対策推進会:18-24.
長谷川賢二(2005.11)紙碑 小山靖憲先生を偲んで.山岳修験,(36):94.
長谷川賢二(2005.12)南北朝時代の写経と山伏?神山町勧善寺所蔵大般若経を例として?.徳島県立博物館ニュース(Culture Club),(61):2-3.
〈単行本・図書〉
庄武憲子(2006.3)図版解説 動物を描いた小絵馬,(財)徳島県文化振興財団徳島県郷土文化会館民俗文化財編集委員会編「民俗文化財集 第20集?館蔵品?石井真之助小絵馬コレクション」,(財)徳島県文化振興財団徳島県郷土文化会館:129-133.
〈論文・調査報告〉(☆:査読付学術雑誌)
庄武憲子(2006.3)海部地方の年棚と盆棚?特集「海部地方の民俗」にむけて.徳島地域文化研究,(4),徳島地域文化研究会:74-83.
磯本宏紀(2005.10)季節労務と器械潜水漁?徳島県伊島からの出稼ぎ.四国民俗,(38),四国民俗学会:10-35.
磯本宏紀(2006.3)漁場選択・漁法選択の論理から?伊島・出羽島における里海利用.徳島地域文化研究,(4),徳島地域文化研究会:19-36.
〈普及的記事〉
庄武憲子(2006.3)新刊紹介 阿南市女性ボランティア文化財愛護コース『ふるさと阿南 むかしばなし』.徳島地域文化研究(4),徳島地域文化研究会:129-130.
磯本宏紀(2005.7)第5番札所 無尽山地蔵寺;第6番札所 温泉山安楽寺;第7番札所 光明山十楽寺;第8番札所 普明山熊谷寺;第23番札所 医王山薬王寺.郵趣サービス社編,「四国八十八ヶ所の文化財遺産 シリーズ切手コレクション」第2集,郵趣サービス社.
磯本宏紀(2005.12)阿波踊りはもともと,死者の霊を慰めるための踊りだと聞いたことがありますが・・・県内にはほかにどんな盆踊りがあいますか?徳島県立博物館ニュース(Q&A),(61):7.
〈普及的記事〉
大橋俊雄(2005.12)須木一胤の資料が寄贈されました.博物館ニュース(情報ボックス),(61):6.
大原賢二(2005.09)徳島県における指定管理者制度の考え方.日本昆虫学会第65回大会,小集会(昆虫担当学芸員協議会)(岡山).
Sato, Y. and T. Okabe*.2005.05.Influences of benthic fine particulate matter on stream fishes. The 7th Indo-Pacific Fish Conference (Taipei).
Tashiro, Y.*, Y. Kozuki*, Y. Sato, M. Okubo* and H. Murakami*. 2005.07.Influence of connectivity of irrigation calal with a river on fish community in a suburban area. 3rd annual Joint Seminar between Japan and Korea on Ecology and Civil Engineering annexed to Workshop on International Network for River Restoration (Nagoya).
唐沢重考*・佐々木健志*・肘井直樹*・B. Frederic*・B.Lucio*・萩野康則*・林 正美*・伊藤良作*・岸本年郎*・中村修美*・布村 昇*・須磨靖彦*・田中真悟*・田辺 力・谷川明男*(2005. 5).ヤンバルの森における着生植物オオタニワタリの土壌動物群集II.日本土壌動物学会第28回大会(名古屋).
田辺 力・曽田貞滋*(2005. 6).交尾器多様化による種分化:ミドリババヤスデ種複合体.日本動物分類学会第41回大会(徳島).
田辺 力・曽田貞滋*(2005. 7).交尾器多様化による種分化:ミドリババヤスデ種複合体.第115回徳島生物学会公開シンポジウム(徳島).
田辺 力・曽田貞滋*(2005. 8).交尾器多様化による種分化:ミドリババヤスデ種複合体.第7回日本進化学会大会ワークショップ
「交配形質の進化と種分化」(仙台).
田辺 力・曽田貞滋*(2005. 9).ヤスデにおける交尾器の鍵と鍵穴.日本昆虫学会第65回大会(岡山).
小川 誠(2005.11)徳島県産植物に関する2〜3の新知見 その3.四国植物研究会(高知).
E. Harada*, M. Ogawa, M. Kamada* & M. Mitsuhashi * (2006.3). Mapping potential habitats of rare hygrophyte species for conservation planning in rural regions. The Second Scientific Congress of East Asian Federation of Ecological Societies(新潟).
中尾賢一(2005. 4)潮汐堆積物主体の堆積サイクルと貝化石群ー更新統北有馬層(長崎県)の例ー.日本堆積学会2005年例会(福岡).
中尾賢一(2005.11)更新世前期と完新世の干潟〜内湾棲貝類群集の比較−下部更新統加津佐層(長崎県)を例にして−
.熊本地学会平成16年度総会(熊本).
石田啓介*・岡本治香*・辻野泰之・中尾賢一・香西 武*・Francis Hirsch*(2005. 9)南部黒瀬川帯の上部三畳系寒谷層と坂州不整合 .日本地質学会第112年学術大会(京都).
魚島純一(2006.3)中四国地域の文化財保存ネットワークの現状と課題.中四国九州保存修復研究会(福岡).
長谷川賢二(2005.6)指定管理者制度との向き合い方.徳島博物館研究会例会(徳島).
長谷川賢二(2005.12)天正の法華騒動と三好長治.阿波郷土史会例会(徳島).
長谷川賢二(2006.2)アンケート調査に見る博物館の意義と課題.徳島博物館研究会例会(徳島).
庄武憲子(2005.4)徳島県内の「数ケ寺詣」について.徳島民俗学会例会(徳島).
庄武憲子(2005.7)八朔−徳島県の事例報告−.四国民俗学会研究発表会(徳島).
磯本宏紀(2005.4)鉄条打撃部をもつカラサオの受容.四国民具研究会例会(池田).
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