博物館での展示は、常設展と企画展から成る。 1.常設展 (1)常設展の構成 博物館の常設展示は、総合展示、部門展示およびラプラタ記念ホールの展示の3つから構成されている。 ●総合展示 ●部門展示 ●ラプラタ記念ホールの展示 (2)部門展示の展示替え ●島のくらし (3)トピック展示 ●森のツキノワグマ 2.企画展 平成17年度は、次の3回の企画展を行った。 (2)第2回企画展「絶滅」 (3)第3回企画展(文化の森開園15周年記念)「ふるさと再発見ー15の人・もの・場所」 3.特別陳列 (2)失われた交通路 吉野川の渡し (3)2005年度文化の森人権問題啓発展 (4)文化の森 阿波人形浄瑠璃ウィーク(展示の部) (5)「佐那河内村いきものふれあいの里」展 4.館外での展示 (1)展示パッケージの貸し出し ■移動展「写真に撮られた島のくらしー写真民俗誌の試みー」 ■移動展「戦争体験」 ■移動展「世界の昆虫」 ■移動展「北アメリカの植物」 5.常設展の更新及び活性化に向けての取り組み (1)常設展更新に向けての取り組み 6.展示関係出版物 ■企画展図録・解説書 ●第1回企画展図録「縄文の美ー亀ケ岡文化の世界ー」
常設展は、徳島の自然、歴史、文化、自然のしくみ等が概観でき、また、全国的・世界的なかかわりについても理解できるよう、様々なテーマを定めて展示している。部分的な展示替えや資料の入れ替えは随時行っているが、開館15周年が過ぎても基本的な展示の構成は開館以来変わっていないことから、常設展の更新(リニューアル)が大きな課題となっている。しかし、厳しい財政状況のもとで、事業化のめどは立っていない。
企画展は、専用の企画展示室を使って年3回行うことにしている。各分野・分類群の館蔵コレクションの紹介、学芸員の研究成果に基づく地域自然誌や歴史・文化の紹介、全国的あるいは世界的な広がりの資料の展示など様々なテーマをおりまぜ、2,3年先までのスケジュールをたてて計画的に取り組んでいる。しかしながら、年々企画展予算が削減され、規模の大きな企画展の開催は難しくなっている。
「徳島の自然と歴史」を総合テーマとし、徳島の歴史と文化、現在の自然の姿が概観できるよう、次の7つの大テーマにそって展示が展開されている。
1.日本列島と四国のおいたち
2.狩人たちの足跡
3.ムラからクニへ
4.古代・中世の阿波
5.藩政のもとで
6.近代の徳島
7.徳島の自然とくらし
総合展示とはちがった角度から、分野ごとの個別的、分類的な展示を行っている。
人文:焼物のうつりかわり/阿波の美術工芸/徳島の歴史・民俗資料 など
自然:いろいろな岩石/鉱物/いろいろな動物/生物の生活と自然のしくみ など
アルゼンチン共和国のラプラタ大学から寄贈された南アメリカ特有の更新世哺乳動物化石を展示している。
主な展示資料:
メガテリウム全身骨格(レプリカ)
パノクツス全身骨格及び甲羅
マクラウケニア全身骨格(レプリカ)
トクソドン全身骨格(レプリカ)
スミロドン全身骨格(レプリカ)
ヒッピディオン全身骨格(レプリカ)
ステゴマストドン頭骨(レプリカ)
部門展示(人文)では、テーマを決めて随時展示替えをしている。平成17年度は次の展示を行った。
前年度〜4月17日(火)
伊島・出羽島のくらしを民と写真により紹介した。
●谷田蒔絵?はなやかな草花のデザイン?
前年度〜4月17日(火)
徳島独特の漆器である谷田蒔絵を、館蔵品によって紹介した。
●徳島城下町
4月19日(火)〜6月19日(日)
徳島城下町絵図や錦絵版画などから、徳島城下町の構成や拡大の様子を紹介した。
●阿波忌部の世界
6月21日(火)〜8月21日(日)
阿波忌部の実像と歴史について、考古・歴史資料によって紹介した。
●旅行みやげ?土鈴・郷土玩具?
8月23日(火)〜10月30日(日)
故久米惣七氏のコレクションを中心に、全国各地の特色ある土鈴や郷土玩具を展示した。併せて、全国各地の銘菓の由来を、菓子箱・包装紙などにより紹介した。
●博物館の誕生
11月1日(火)〜1月15日(日)
徳島県博物館の設立(1959年)を中心に、戦前から戦後までの徳島の博物館史について紹介した。
●複製資料・復元資料
1月17日(火)〜4月9日(日)
レプリカなどの複製資料や,元の状態を再現した復元資料賀持っている役割を紹介した。
●出羽島写真展?写された島のくらし?
1月17日(火)〜4月9日(日)
昭和20年代後半から約20年間にわたって出羽島で生活したアマチュアカメラマンによって撮影された写真を中心に,島の生活誌を紹介した。
未公開資料の活用を中心として、常設展に変化をつけるため、ラプラタ記念ホール出口に展示ケースを設置して小展示を行っている。平成17年度は次の展示を行った。
前年度〜4月3日(日)
ツキノワグマの生態について紹介した。
●新収蔵資料紹介
4月5日(火)〜5月15日(日)
平成16年度に歴史・民俗分野で新たに収蔵した資料を紹介した。
●きみは万博(ばんぱく/EXPO)を見たか
5月17日(火)〜9月25日(日)
愛知万博の開催にちなみ、大阪万博(1970年)の関連資料を展示した。
●北アメリカの植物?オレゴン州立大学との標本交換から?
9月27日(火)〜11月27日(日)
オレゴン州立大学との交換によって収蔵した植物標本を紹介した。
●雑草や木から作った紙
11月29日(火)〜1月29日(日)
身近な植物から紙を作る方法と,いろいろな植物をから作った紙を紹介した。
●御鷹狩図
1月31日(火)〜2月26日(日)
幕末期の徳島藩主による鷹狩を描いた絵巻物を展示した。
●朱の精製の広がり
3月4日(土)〜5月14日(日)
由岐水銀鉱山丹波坑口付近から採集した石杵を中心として、水銀の採掘・精製遺跡の分布調査の成果の一部を紹介した。
(1)第1回企画展「縄文の美ー亀ヶ岡文化の世界ー」
この企画展では,亀ヶ岡文化の中心地と考えられている東北地方北部の馬淵川,岩木川流域の資料を中心に,亀ケ岡式土器や漆製品,骨角器と遮光器土偶などのまじないの道具などを展示した.あわせて,徳島県出身の歴史学者喜田貞吉と亀が岡文化とのかかわりについても紹介した。
なお,文化庁の出品勧告を受け,重要文化財8件74点が出品された。
●主催 徳島県立博物館・文化庁
●期間 平成17年4月26日(火)〜5月29日(日)(34日間)
●会場 博物館企画展示室
●展示構成と主な展示資料
(1)亀ヶ岡文化
・様々な形と文様の亀ヶ岡式土器:是川遺跡出土の亀ケ岡式土器
・植物質遺物と漆工芸:是川遺跡出土の赤漆塗り飾り太刀・弓
漆と顔料,漆塗土器,籃胎漆器と木胎漆器,西日本の漆製品,篦形木製品
・まじないの道具:亀ヶ岡遺跡出土の遮光器土偶,二枚橋(2)遺跡出土の土面・石刀
土偶・岩偶,土版・岩版,土面,石刀,腰飾り
・装飾品:朝日山(1)遺跡出土のひすいなどの勾玉,沼津貝塚出土の骨角製装飾品
・実用の美:今津遺跡出土の石鏃
(2)亀ヶ岡文化の西日本への伝播:橿原遺跡出土の亀ケ岡式土器・遮光器土偶
(3)喜田貞吉と亀ヶ岡文化:日本石器時代 植物性遺物図録
●展示資料点数 合計241点(うち重要文化財8件74点)
●観覧料 一般200円/高校・大学生100円/小・中学 生50円
●期間中の観覧者数 6,259人
●企画展関連行事
(1)展示解説(各日とも14:00〜15:00)
第1回:5月1日(日) 参加者52人
第2回:5月15日(日) 参加者22人
(2)土偶スケッチ(各日とも10:00〜16:00)
第1回:5月1日(日) 参加者98人
第2回:5月15日(日) 参加者184人
(3)記念講演会
日時:5月8日(日)13:30〜15:00
講師:岡田康博氏(文化庁記念物課調査官)
演題:『亀が岡文化の成立ー三内丸山から是川中居へー』
参加者:131人
(4)土製耳飾りをつくろう
日時:5月29日(日)13:30〜16:00
参加者:15人
絶滅の原因は様々であり,地質時代に起こった大規模な火山噴火や隕石の衝突に伴う環境の激変といった天変地異だけでなく,もっと小規模で緩やかな環境の変化や生物どうしの関係の変化によっても起こる.人類が誕生してからは,とりわけ他の生物に対する影響が大きく,多くの生物を絶滅させてきたと考えられる.その傾向は時代を経るに従ってますます強まり,現在では世界規模での対策が求められるようになってきた.この企画展では,地質時代の絶滅から現代の絶滅までを広く見渡すと共に,現在絶滅の危機にさらされているレッドデータ生物を多く取り上げ,生物の絶滅について考える機会を提供した.
●期間 平成17年7月22日(金)〜8月31日(水)
●会場 博物館企画展示室
●展示構成
(1)絶滅とは?:ウシなど脊椎動物骨格標本(当館蔵)
(2)地質時代の絶滅:パラサウロロフス(愛媛県立総合科学博物館),マンモスの牙,三葉虫ほか(当館蔵)
(3)生きた化石:オウムガイ,カブトガニほか(当館蔵)
(4)絶滅のおそれのある生きものたち:オニバス(宮崎県立総合博物館),トキ,コウノトリ,ニホンカワウソ,カワバタモロコ(当館蔵)ほか
(5)野生生物を絶滅から救う:オオフウチョウ,アライグマほか(当館蔵)
(6)その他:お絵かきコーナー,らくがきコーナー
●展示資料点数 合計289点
●観覧料 一般200円/大学生100円/高校生以下無料(夏休み期間)
●期間中の観覧者数9140人
●企画展関連行事
(1)企画展示解説
7月24日(日)14:00〜14:30
7月31日(日)14:00〜14:30
(2)ミュージアムトーク「滅びゆく魚たち」
8月27日(土)13:30〜15:00
講師:佐藤陽一(徳島県立博物館)
会場:博物館講座室(入場無料)
この企画展では、文化の森開園15周年を記念して、図書館、博物館、近代美術館、文書館、21世紀館の5館が共催で、ふるさと徳島にゆかりの深い、15の人・もの・場所を取り上げ紹介した。
あわせて、文化の森5貫の15年間のあゆみを出版物や展覧会ポスターなどで紹介した。
●期間 平成17年10月22日(土)〜11月27日(日) (36日間)
●会場 博物館企画展示室・21世紀館多目的活動室・近代美術館ギャラリー
●展示構成と主な展示資料
(1)ふるさと再発見?15の人・もの・場所?
〈人〉
・蜂須賀正氏(絶滅鳥ドードーに関する資料)
・中川虎之助(砂糖づくり関係資料,国会における鳴門架橋建議案)
・モラエス(初版本)
・岡本韋庵(自筆原稿)
・酒井弥蔵(江戸時代の旅行・芝居に関する資料)
〈もの〉
・太布織り(全国唯一の伝統技法のすべて,実演あり)
・南海地震(飯原和夫作絵本『シロのないた海』の原画)
・農村舞台
・四国遍路
・郷土料理・菓子
〈場所〉
・吉野川(江戸時代の絵図,吉野川に架かる橋の写真パネル)
・鳴門(消された地図,写生許可証)
・眉山
・離島
・思い出のランドマーク(一般から募集した15年以上前の写真)
(2)文化の森5館の15年間のあゆみ
文化の森5館の15年間の出版物,企画展ポスターなど
●展示資料点数 650点 (一般公募写真「思い出のランドマーク」展示は260枚)
●観覧料 一般200円/高校・大学生100円/小・中学生50円
●期間中の観覧者数 3,045人
●企画展関連行事
[1]オープニング記念 三番叟
日時:10月22日(土) 午前9時30分〜9時45分
会場:文化の森3館棟エントランスホール
出演:川内北小学校人形浄瑠璃クラブ・平成座
参加者:86人
[2]記念講演会
日時:10月23日(日) 午後1時30分〜3時
講師:瀬戸内寂聴氏(作家・徳島県立文学書道館長)
演題:「若者と四国遍路」
会場:文化の森・野外劇場 (雨天の場合は21世紀館イベントホール)
参加者:500人
[3]徳島ゆかりの民謡大会
日時:10月30日(日) 午前10時30分〜
会場:文化の森・21世紀館イベントホール
参加者:247人
[4]太布織り実演
日時:11月4日(金)午前10時〜午後5時
11月5日(土)午前10時〜午後3時の間
会場:企画展会場内
実演者:木頭太布庵メンバー
参加者:11月4日 223人、11月5日 51人
[5]映画上映会
日時:11月12日(土) 午後2時〜3時45分
題目:「鳴門秘帖」(長谷川一夫主演,衣笠貞之助監督,大映1957年)
会場:文化の森・21世紀館イベントホール
参加者:183人
●展示資料(写真)の一般募集の試み
この企画展では、15のテーマのうちの1つである「思い出のランドマーク」のコーナーに展示する15年以上前に撮影された写真で、今は見られなくなってしまったなつかしい風景や建物などが写ったものを一般から募集し、パネルにして展示する試みを実施した。
応募期間は平成17年4月15日から6月30日までで、39件約500点の応募があった。
(1)トクシマ・木工芸の道具と技
平成16年度に寄贈を受けた木工職人の故大寺喜好氏の道具と平成16年度に収蔵した唐木仏壇彫刻制作に関係する資料を展示し、徳島の主な産業のひとつである木工の一端を紹介した。
●会期 平成18年1月8日(日)〜1月29日(日)(19日間)
●会場 博物館企画展示室
●主な展示資料
<職人大寺喜好氏のこと>
削り台
鏡台の飾り彫刻制作用の木型
<木工芸の道具>
前挽鋸、胴付鋸、平鉋、外丸鉋、内丸鉋、面取鉋、中薄鑿、壺丸鑿、裏丸鑿
<唐木仏壇の彫刻>
唐木仏壇彫刻型紙
唐木仏壇彫刻
●観覧料 無料
●観覧者数 3,475人
●展示解説
平成18年1月15日(日) 参加者30人
平成13〜14年度にかけて行われた吉野川渡し研究会による調査の成果を中心に、現在確認されている吉野川の渡し場の紹介と渡船関係資料、昭和初期に架けられた吉野川の橋梁に関する資料を展示した。
●主催 吉野川渡し研究会・徳島県立博物館
●後援 国土交通省徳島河川国道事務所
●会期 平成18年2月18日(土)〜3月19日(日)(26日間)
●会場 博物館企画展示室
●主な展示資料
<上流域の渡し>
岩屋の渡しから立石の渡しまで33箇所の渡しの説明と写真のパネル(国土交通省徳島河川国道事務所蔵)
<中流域の渡し>
毛田渡しから西条渡しまで38箇所の渡しの説明と写真のパネル(国土交通省徳島河川国道事務所蔵)
<下流域・旧吉野川・今切川の渡し>
井内渡しから宮島渡しまで19箇所の渡しと巡航船の説明と写真のパネル(国土交通省徳島河川国道事務所蔵)
旧吉野川の渡し21箇所の説明と写真のパネル(国土交通省徳島河川国道事務所蔵)
今切川の渡し11箇所の説明と写真のパネル(国土交通省徳島河川国道事務所)
<渡船の姿>
岡田式渡船資料(個人蔵)
増田淳氏資料(個人蔵)
●観覧料 無料
●観覧者数 3,848人
●展示解説
第1回:平成18年2月19日(日) 参加者21人
第2回:平成18年2月26日(日) 参加者20人
文化の森5館と徳島県教育委員会(生涯学習政策課・人権教育課)との共催で、年2回の人権問題啓発展(同和問題啓発標語ポスター入選作品展と識字学級生の作品展)を行った。
●主催 文化の森5館・徳島県教育委員会
●期間
?2005年度文化の森同和問題啓発標語ポスター・資料展
平成17年8月6日(土)〜8月14日(日)
入場者数 1,594人
?2005年度文化の森人権問題啓発展
平成17年12月6日(火)〜11日(日)
入場者数 656人
●会場 近代美術館ギャラリー・ミニシアター(ビデオ上映)
●入場者数合計 2,250人
阿波人形浄瑠璃に親しみ、魅力を再発見していただくことを目的として、神山町寄居座所蔵の人形浄瑠璃用衣装、小道具等を展示した。
●共 催 徳島県立21世紀館・徳島県立文書館
●会 期 平成18年8月12日(土)〜8月20日(日)
●会 場 21世紀館多目的活動室
●観覧料 無料
●観覧者数 1,824人
佐那河内村大川原にある「いきものふれあいの里」の周辺の動植物を紹介し、大川原の魅力を知ってもらうことを目的として共催事業として開催した。当館へ寄贈された哺乳類や鳥類のはく製などを展示した。
●主 催 徳島県立いきものふれあいの里・徳島県立博物館
●会 期 平成18年3月25日(土)〜26日(日)
●会 場 21世紀館多目的活動室
●観覧料 無料
●観覧者数 555人
県内博物館の支援及び収蔵資料の展示機会の増加を図るため、昨年度から展示パッケージ(テーマに応じた展示資料及びパネル、ラベルのセット)の貸し出しを行っている。
17年度は各分野から数テーマを挙げてリスト化したチラシを作成し、徳島県博物館協議会加盟館等に配布して周知を図った。その結果,次の2件の貸し出しがあった(パッケージ名称、貸出先、期間の順に表記)。
・徳島水平社(松茂町歴史民俗資料館)
平成17年8月2日〜10月31日
・阿波忌部の世界(ガレの森美術館)
平成18年2月7日〜2月28日
(2)移動展
収蔵資料の活用を促進するため、前項の展示パッケージ貸し出しを始めたのにあわせ、当館が主体となって展示を企画・構成する移動展にも重点的に取り組むことにしている。17年度は、次のような実績となった。
出羽島の住民の方が撮影されていた多くの写真が当館に寄贈された。それはこの島のいろいろな行事や暮らしを記録した貴重な資料である。
これらの写真を島の方々や関係町村においても展示して見ていただこうと計画し、次の2会場で開催した。
(1)牟岐町海の総合文化センター(1階ロビー)
●主催 徳島県立博物館・牟岐町教育委員会
●会期 平成18年7月16日(土)〜8月8日(月)
●展示品 出羽島に関する古写真(36点)
(2)出羽島漁村センター(2階大会議室)
●主催 徳島県立博物館・牟岐町漁業協同組合出羽島支所・出羽島部落会
●会期 平成18年8月10日(水)〜9月5日(月)
●展示品 出羽島に関する古写真(40点)
太平洋戦争末期の昭和20年7月4日未明に、徳島市周辺はアメリカ空軍のB-29爆撃機129機によって猛烈な焼夷弾攻撃をうけた。この空襲の様子を、写真や焼夷弾の破片、溶けてしまったビンなどの資料で紹介し、戦争の悲惨さを訴えた。
●主催 藍住町立図書館・徳島県立博物館
●期間 平成17年8月3日(水)〜8月18日(木)
●会場 藍住町立図書館
●展示品 空襲関係資料 20点
●入場者数 2,342人
夏休み期間中に図書館を訪れる方々に、昆虫の色や形の面白さを見てもらうことを目指した。地球上でもっとも繁栄している生物である昆虫の代表として、南米や東南アジアの大型カブトムシやクワガタムシ、徳島県の昆虫の一部を展示した。
●主催 藍住町立図書館・徳島県立博物館
●期間 平成17年8月19日(金)〜9月11日(日)
●会場 藍住町立図書館
●展示品 東南アジアのカブトムシ標本など 3箱
●入場者数 3,210人
●主催 松茂町歴史民俗資料館・徳島県立博物館
●期間 平成18年2月4日(土)〜3月5日(日)
●会場 松茂町歴史民俗資料館
●展示品 北米産植物標本および徳島産比較標本 16点
●入場者数 1,867人
当館では、開館10周年をめどに常設展の全面更新を実現したいと考え、開館5年目にあたる平成7年度から館内での検討を行ってきたが、事業化は実現しなかった(年報7号参照)。その後、開館15周年目に当たる17年度にリニューアル・オープンする計画で、事業規模を縮小した基本案見直しを行い、予算積算などを行ったが、厳しい財政状況等もあって、依然として事業化は認められていない。
今後、できるだけ早い時期での常設展更新が実現するよう、その方途を探るとともに、館内での検討を深めていく必要がある。 また、最近開館した博物館や展示のリニューアルを行った館に対する調査も継続してきており、17年度には次の調査を行った。
・九州国立博物館、大阪人権博物館:新設館の展示状況の調査
(2)常設展の活性化に向けての取り組み
常設展の全面更新が困難な状況にあることから、現行常設展の手直しなどを進め、より利用しやすく、また、より変化の見えるかたちへと変えていくよう取り組みを始めた。
17年度は、次のようなことを行った。
[1]部門展示(人文)の計画的運営と広報
年度当初に年間展示替え計画を明確にし、案内チラシを配布して広報に努めた。
[2]展示解説の促進
・日曜日とクイズラリーのない土曜日の午後に30分程度で受付案内員による展示解説ツアーを実施した。参加希望者が少なく、実施回数は14回だった。なお、これ以外の日には、要望があれば随時対応することにしている。
・部門展示(人文)における展示解説
「阿波忌部の世界」「土鈴・旅行みやげ」開催中に、担当学芸員による展示解説を試行した。行事として周知されていなかったこともあり、参加者は少なかった。
[3]部門展示(人文)、トピック展示の活用
展示替えしたコーナーを、定例のクイズラリーの設問に取り組むなど、活用を進めた。
2005年3月31日発行、A4判63ページ(全カラーページ)、700部+友の会増刷300部
●第2回企画展解説書「絶滅」
2005年7月22日発行、A5判105ページ(93カラーページ)、700部+友の会増刷300部
●第3回企画展(文化の森開園15周年企画展)図録「ふるさと再発見ー15の人・もの・場所ー」
2005年10月22日発行、A4判72ページ(64カラーページ)、900部+友の会増刷300部
[博物館のトップページ] [年報のページ] [15号目次]