ここでは、徳島県で記録された昆虫や徳島県立博物館の所蔵標本が使用された文献など、徳島県の昆虫に関する情報を掲載しています。およそ2か月以内の更新はNew!を付記しています。

2025.4.30

・チョウ目:モクメヒロズコガMoerarchis rectitrigonia Yang & Li, 2014(ヒロズコガ科)が日本(本州、四国、九州)および徳島県で初めて記録されました。阿南市福井町で採集された標本が記録されています(九州大学昆虫学教室保管)。New!

Park, J., Tomura, S., Yagi, S. & Hirowatari, T., 2025. Discovery of Moerarchis rectitrigonia Yang & Li from Japan (Lepidoptera, Tineidae). Lepidoptera Science, 76(2): 75–80.

2025.3.31

コウチュウ目Pterostichus maetoi N. Ito, 2025とP. kobemaruensis N. Ito, 2025(オサムシ科)が徳島県の標本を基に新種として記載されました。それぞれ那賀町の木頭と神戸丸で採集された標本がホロタイプに指定されています(大阪市立自然史博物館保管)。PDFのリンクはこちら New!

Ito, N., 2025. Two new species of macrocephalic Pterostichus from Shikoku, Japan (Coleoptera, Carabidae, Pterostichini). Bulletin of the Osaka Museum of Natural History, 78: 1-7.

・チョウ目:徳島市の文化の森総合公園で採集されたガ類200種が記録されました。ヒコサンコアカヨトウ Anapamea apameoides (Draudt, 1950) など県初記録7種を含んでいます(徳島県立博物館保管)。PDFのリンクはこちら New!

外村俊輔・樋口博美,2025.樋口博美ガ類コレクション(I):2017年に徳島県文化の森総合公園で採集されたガ類.徳島県立博物館研究報告,35:85–99. 

2025.2.13

・カメムシ目:エサキナガレカタビロアメンボ Pseudovelia esakii Miyamoto, 1959(カタビロアメンボ科)が四国および徳島県で初めて記録されました。徳島市国府町の吉野川で採集された標本が記録されています(徳島県立博物館保管)。PDFのリンクはこちら 

山川宇宙・金森さりい・鎗田めぐ・山下龍之丞・森口宏明・内田大貴,2025.本州および四国の10県におけるエサキナガレカタビロアメンボの
標本に基づく初記録.Aquatic Animals 2025,AA2025-7:1-9.

2025.2.11

・ハチ目:タイワンタケクマバチ Xylocopa tranquebarorum tranquebarorum (Swederus, 1787)(ミツバチ科)が徳島県で初めて記録されました。徳島市南庄町、庄町、西部公園で採集、撮影された個体が記録されています(徳島県立博物館保管)。

外村俊輔・安藤崚介,2025.徳島県におけるタイワンタケクマバチの記録.へりぐろ,46:70-71.

2025.1.31

・チョウ目:ハイマダラヒロズコガ Crypsithyris efflexa(Xiao & Li, 2006)(ヒロズコガ科)が日本(北海道、本州、四国)および徳島県で初めて記録されました。那賀町横谷で採集された標本が記録されています(大阪公立大学保管)。

Jinhyeong Park, Sadahisa Yagi and Toshiya Hirowatari,2025.Discovery of Crypsithyris efflexa (Xiao & Li) (Lepidoptera, Tineidae) in Japan.Lepidoptera Science, 76(1): 1–3.

2024.12.30

・コウチュウ目:オワリクビボソジョウカイ Asiopodabrus (Asiopodabrus) owarianus (Nakane et Makino, 1990)(ジョウカイボン科)が徳島県で初めて記録されました。つるぎ町貞光で採集された標本が記録されています(東京大学森林動物学研究室保管)。

中村 涼・大生唯統・奥島雄一,2024.オワリクビボソジョウカイの新分布記録.SAYABANE New Series,56:25–26.

2024.12.20

・チョウ目:ニセコクマルハキバガ Martyringa ussuriella Lvovsky, 1979(マルハキバガ科)が徳島県で初めて記録されました。板野郡松茂町で採集された標本が記録されています(大阪市立自然史博物館保管)。

辻 雄介・長田庸平,2024.四国地方におけるニセコクマルハキバガMartyringa ussuriella Lvovsky, 1979の記録.都市有害生物管理,14(2):73-75.

2024.11.25

・コウチュウ目:アオドウガネ Anomala albopilosa albopilosa(Hope, 1839)(コガネムシ科)の分布拡大に関する論文で、当館の所蔵標本が使用されました。勝浦町と三好市で採集された標本が記録されています(徳島県立博物館保管)。PDFのリンクはこちら

福谷愉海・西田有佑・笠井 敦,2024.アオドウガネ(甲虫目:コガネムシ科)の日本における分布域の拡大過程と潜在的な生息適地の推定.日本応用動物昆虫学会誌(応動昆),68(4):97–113.

・コウチュウ目:ヘリアカゴミムシダマシ Cenoscelis lateralis (Boheman, 1858)(ゴミムシダマシ科)が徳島県で初めて記録されました。徳島市川内町で採集された標本が記録されています(著者保管)。

泉 淳稀,2024.徳島県におけるヘリアカゴミムシダマシの記録.月刊むし,646:16.

2024.11.10

・チョウ目:ヒメクロボシトガリホソガ Syntomaula cana Moriuti, 1977(カザリバガ科)が四国および徳島県から属レベルで初めて記録されました。阿南市で7月に採集された標本が記録されています。標本は当館に収蔵予定です。

北島裕紀・宮野昭彦,2024.ヒメクロボシトガリホソガ Syntomaula cana Moriuti, 1977(カザリバガ科)の追加記録及び雌の初発見.蛾類通信,(311):301–303.

2024.9.30

・コウチュウ目:ウスリーオオカミキリ Callipogon (Eoxenus) relictus Semenov, 1899(カミキリムシ科)の宮崎県の記録に関する報文で、当館の所蔵標本が使用されました。宮崎市で過去に採集され、当館に保管されていた標本の写真とより詳細な経緯が掲載されています(徳島県立博物館保管)。

笹岡康則・安藤清志,2024.宮崎県で採集されたウスリーオオカミキリの顛末記.SAYABANE New Series,55:32–35.

2024.3.31

・コウチュウ目:ウスリーオオカミキリ Callipogon (Eoxenus) relictus Semenov, 1899(カミキリムシ科)の宮崎県の記録に関する報文で、当館の所蔵標本が使用されました。宮崎市で過去に採集され、当館に保管されていた標本の写真とその経緯が掲載されています(徳島県立博物館保管)。PDFのリンクはこちら

竹下隼人,2024.宮崎市で採集されたウスリーオオカミキリ(Callipogon relictus)の記録.宮崎県総合博物館研究紀要,44:1–3.