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文化の森の植物観察 目次

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 川原におりるとクズがはびこっています.この葉や花は他の草にくらべてかなり大きいので,さぞかし大きな種子がなるのかと思って見ましたが,さやの中にあったのはごく小さな種子でした.しかし,根元を掘ってみると根が太くなっています.ここにデンプンがたくさん蓄えられていて,和菓子に使われる葛粉がとれます.こんなところに,栄養を隠していたのですね.
 森や草原に生えている植物を食べるのは楽しいことですが,気をつけないと毒のあるものもあります.ヒガンバナは,球根を灰汁で煮てデンプンを取り出し,水に長時間さらしてやると食べることができますが,そのままでは毒が含まれています.また,神社や墓によく植えられているシキミの種子は猛毒です.野山に生えている植物を食べるときは,きちんとした知識を持った人に教えてもらいましょう.