2004年8月17日
私の目にとまった植物を紹介します.
キク科
先日,博物館友の会の会員である篠原さんご一家が訪れて花の名前を教えて欲しいと依頼されました.広島におられる知り合いからもらったもので,産地は不明とのことです. 一見したところキク科で花はアザミに似ていますのでアザミ属やトウヒレン属,タムラソウ属などのあたりと見当を付け,簡単に名前がわかるかと思いました.しかし,葉の形などでは該当するものが見あたりませんでしたので,許可をいただいて標本の頭花を解剖しました. まず,平凡社の「日本の野生植物 草本編III」のキク科の検索表を用いて,検索しましたが該当するものがありませんでした. というのは,アザミ属やトウヒレン属,タムラソウ属などの痩果(そうか)には冠毛(かんもう)がありますが,これには冠毛がなかったのです.解剖する前に毛のようなものが見えましたが,花床から生えたものでした.痩果には柔らかい毛が生えていました.
クロアザミの頭花
クロアザミの総苞
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