花の散歩道

[過去の花の散歩道]

2004年8月5日

私の目にとまった植物を紹介します.


ミズマツバとキカシグサ

 

   

ミズマツバ           キカシグサ

どちらも水田に生えるいわゆる雑草です.キカシグサはたくさんの場所で生育していますが,ミズマツバは比較的少なく,絶滅危惧種になっています.


ミズマツバ

Rotala mexicana Cham. et Schltdl.

ミシハギ科

環境省版レッドデータブック:絶滅危惧II類   徳島県版レッドデータブック:絶滅危惧I類

 徳島県版レッドデータブックでは「海南町・宍喰町・海部町で生育を確認した.川島町・池田町・鷲敷町に記録がある.」としていますが,その後農地改良などに伴う水田の調査で相生町や那賀川町でも見つかっています.見落とされるような小さな植物ですので,今後確認される産地が増えることが予想されます.
 しかし,除草剤や乾地化などの影響を受けて,もともとあった場所でも見られなくなっているところが多い植物です.

葉は3〜4輪生.

 

葉の付け根に花が着く

 

 

赤みを帯びているのは花びら(花弁)ではなく,萼(がく).

 


やや成熟した果実

 


キカシグサ

Rotala indica (Willd.) Koehne

ミソハギ科

 水田や湿地に生える高さ10〜20cmの小型の草.ミズマツバは1年草ですが,キカシグサは多年草.

 

葉はミズマツバより広い.

 

花弁があるのがミズマツバとの違い.

 


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このページに関するお問い合わせは作成者:小川 誠(徳島県立博物館)