夏休みの自由研究のヒント:マニュキュアで植物観察


 理科の実験でスンプ法というのを聞いたことがありませんか? スンプ(SUMP)法とは、鈴木氏が開発した鈴木式万能顕微鏡印画法(Suzuki's Universal Micro-Printing method)のことです。別名レプリカ法とも呼ばれ、セルロイドの板に溶ける薬品を塗って資料にくっつけ、型をとり、顕微鏡で観察することにより表面の状態をわかりやすく観察するものです。
 スンプのキットが理科教材屋さんなどで売られていますが、マニュキュアや液体絆創膏、接着剤などを使ってもできます。今回はマニュキュアを使って型をとり、植物の葉の気孔を観察する方法を紹介します。

1.透明なマニュキュアを購入する。
  100円ショップでもで手に入る。

つけまつげ用接着剤(左)、マニュキュア用トップコート(中、右)。いずれも100円ショップで購入

2.葉に1滴たらして、乾燥するまで待つ。
  乾燥したらピンセットではがしてスライドグラスに
  載せて顕微鏡観察する。

  ※ピンセットも100円ショップで購入できる

サザンカの葉の裏面(下面)の気孔

10(接眼)×10(対物)倍のレンズで観察

10(接眼)×40(対物)倍のレンズで観察

気孔を観察する場合、10×10倍以上の顕微鏡が必要です。その場合実体顕微鏡ではなく透過観察型顕微鏡を用いますので、気孔を観察する場合は光が透過するように表皮をはいでやる必要があります。ツユクサなどの単子葉植物では表皮をはぐのは簡単ですが、他の植物ではむずかしく、カミソリの葉で葉の表面を薄くそぐ必要があります。子供さんではカミソリを扱うのは難しいので、スンプ法の用に簡単にできる方法をお奨めします。


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