みどりの工作隊「野草で年賀状を作ろう」

での様子 その2

2001年11月25日(日)

 

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 集めた皮を鍋で煮込みます.今回は水酸化ナトリウム水溶液(左)と灰汁(右)で煮込みました.1時間たったら水酸化ナトリウム水溶液(左)は皮が茶色に変色し,水で洗って手で触ると皮がボロボロになっています.紙を作れる状態です.しかし,灰汁で煮た方(右)は2時間たってもまだ青々としています.

煮込み

紙を漉く

 水酸化ナトリウム水溶液で煮た皮を水でよく洗い,ミキサーにかけると繊維がバラバラになります.

 灰汁で煮たものは,繊維が堅く,布に包んで木槌でたたいてやり,繊維をバラバラにします.ミルを作る機械が一緒になったミキサーがあれば,そのミルを作る容器に入れて皮を粉々にしてやると繊維が簡単に取れます.

 漂白剤で1晩おいてやると真っ白な繊維になります.それを水で洗い,洗濯糊を加えた水と一緒にミキサーに入れてよくかき混ぜます.

 採れた繊維を枠に流し込んで紙漉をします.今回は市販の枠を使いましたが,自分で作ることも可能です.

枠に流して紙漉

おしばを挟む

 先に裏山で取ってきたモミジの葉をアイロンで乾かして,繊維を流した上に置きます.そして,少しだけ繊維を流しすと,押し葉がはさまった紙ができます.

 繊維にあらかじめインクで色を付けておき,しばらく置いておきます.そして,それを少しだけ着色していない繊維に混ぜて紙を漉くと,真っ白な中に色の付いた繊維が混じってきれいです.

 違う色を混ぜたりしても面白く,工夫しだいでどこにも売っていないオリジナルの年賀状ができます.

インクで染める

青いインクに浸した繊維を少しだけ混ぜて漉いた紙.

 綿の布で上下を挟んだ紙をさらに新聞紙で挟み重しを乗せて乾かします.今回は植物標本を作る機械を使いました.早く乾かす場合はアイロンで熱を加えて乾かしますが,紙がそってしまいますので,できるだけ,重しを乗せて時間をかけて乾かすのが良いでしょう.新聞紙は水を吸いますのでこまめに替えてください.

 

乾かす

いよいよ完成


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