トサシモツケSpiraea nipponica Maxim. var. tosaensis (Yatabe) Makino (バラ科) トサシモツケは渓流沿いに主に生える植物であるが,産地の岩場にも生えている.渓流沿い植物が渓流以外の産地の岩場に出現する例はキシツツジでも知られている. 最初高知県で見つかったために土佐の名が付いたが,高知県の四万十川や徳島県の那賀川,勝浦川に分布している.このように四国の西と東にわかれて隔離分布しているが,その原因は謎である. 5月にユキヤナギに似た白い花を多数咲かせるが,秋にも少数であるが毎年狂い咲きで咲いているのを見ることができる. 徳島県の吉野川にはホソバノイブキシモツケという同じシモツケ属の渓流沿い植物が生育している. トサシモツケの分布 参考文献 田渕武樹・小川 誠:徳島県におけるトサシモツケの分布.徳島県立博物館研究報告,No.12:31-34. |