暗闇で怪しく光るバナナ

答え:紫外線のライトを当てて発光させたバナナです.

 

バナナの実は熟すると黄色くなりますが、さらに熟していくと黒い点ができます。それをシュガースポットと呼び、甘くなった目印とされていますが、それに紫外線のライト(ブラックライト)を当てるとその周辺が蛍光を発して光ります。

上の写真で、上が普通の光で撮影したバナナで下が紫外線のLEDを使って撮影したものです。拡大したのが下の写真です。

黒い斑点の周辺が光っています。

使用したのがネットオークションで入手したブラックライトのLEDで、上の写真の左から41灯(3980円)、12灯(1780円)、9灯(波長375nm、5800円)です。一番右の明るいのは100円ショップで購入した3灯の通常光のLEDです。9灯のLEDが最も高価なのは偽札や偽クレジットカードの識別に使うことの出来る波長で、LEDそのものが高価なためです。光量に差がありますので光り方に違いもありますが、どのLEDでもバナナは光りました。

バナナが光るのはクロロフィルが分解する途中で蛍光物質になると言われていますが、今回の観察ではバナナの柄の傷がついたところも線状に光っていました。

昆虫は、人の目では見られない紫外線を見ることができ、例えば、モンシロチョウの雄雌の羽根は紫外線を当てると模様がまったく違って見えます。

また、ブラックライトはいろいろな鉱物に当てても通常光とは違った色に見えます。たとえば、博物館に展示してある硫黄に光を当てると黄色の硫黄がオレンジ色に光って見えます。

ブラックライトのLEDを入手してみていろいろな生き物や鉱物に当ててみて違いを観察すると夏休みの自由研究などのテーマとして面白いかと思います。

100円ショップでは簡易のブラックライトであるマジックライトペンが売られています。これだとどの程度光るのでしょうか、試してみてください。

※ブラックライトは絶対に目に当てないでください。


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このページに関するお問い合わせは作成者:小川 誠(徳島県立博物館)