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文化の森の植物観察 目次

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 一方,雑木林に目を向けるとコナラが芽を開きはじめています.銀色に輝いてきれいな芽です.どうして銀色をしているのでしょう.開きかけのコナラの葉の表面は白い毛に覆われています.細く長い毛で,それが光に輝いて銀色に見えます.開きはじめの葉では,その面積が小さいために毛が密生していますが,開くにつれて毛の密度が小さくなり,毛も落ちてしまうので,やがて銀色の若葉は緑色に変わっていきます.
 アカメガシワの冬芽は薄い茶色ですが,芽が開くと真っ赤な葉が顔をのぞかせます.やがて,葉が大きくなるにつれて,その色は緑色に変わっていきます.どうしてそうなるのか,新芽をよく観察してみましょう.
 春の芽吹きは本当に芸術品です.でもそれはわずかな間だけで,すぐに緑色の葉になってしまいます.
コナラの新芽(左)と夏の様子(右)
アカメガシワの芽(上)と葉が開いたところ(下)