インターネットの活用(学名-きっかけ編)


今回,友人からもらった鉢植えに生えていたという謎の植物が持ち込まれた.一見して外来種のようであるが,原産地等詳しいことはいっさい不明である.の続き
■きっかけが見つかりました.

きっかけになった標本

■似ている標本がみつかりました
当館はオレゴン州立大学と植物標本の交換を行っています.標本の交換とは,こちらで採った標本と相手方で採った標本を交換することによって,いろいろな場所の標本を効率的に集めるというものです.植物の標本はほとんど売られていませんので,お金で購入する習慣はなく,こうした物々交換がよく行われています.

ちょうどその交換標本を整理していた作業を私が見ていた時.上記の標本が目にとまりました.

オレゴンで採られたものですが,学名が[Claytonia parviflora Douglas ex Hook. subsp. parviflora]となっています.

■Claytonia parvifloraなのか?
今回問題になっている植物の標本と上記の標本を比べてみるといくつか違うことがわかります.

特徴的な苞を持っている点では共通ですが,オレゴンのものの苞が花が大きく,根生葉は細長くなっています.

おそらく違う植物でしょうが,Claytonia属である可能性が高く,またアメリカにある可能性が高いことがわかります.


このページに関するお問い合わせは作成者:小川 誠(徳島県立博物館)

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