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TEL. 088-668-3636
開館時間 AM9:30 ~ PM17:00
ごっついで那賀川―博物館資料で見る那賀川流域の自然とくらし―
徳島県第二の大河、那賀川。その流域にはナカガワノギクのような珍しい植物が自生しています。また、国会議事堂にも使われた石灰岩の石材や貴重なアンモナイトの化石などもあります。そして、その豊かな自然にはぐくまれて昔から人々が生活を営んできました。朱の産地として全国的に有名な若杉山遺跡や、江戸時代の富岡町の繁栄の一端を示す吹田家の資料は、それらを物語っています。この展示では、那賀川流域のすばらしい自然と人々のくらしを、博物館に収蔵された資料をもとに紹介しています。
ごっついで那賀川―博物館資料で見る那賀川流域の自然とくらし―
主 催 徳島県立博物館
会 場 博物館1階 企画展示室
会 期 平成30年10月13日(土)から11月18日(日)まで
休館日 月曜日
開館時間 午前9時30分から午後5時まで
観覧料 無料
関連行事
【展示解説】
日 時 10月14日(日) 14:00〜15:00講 師 当館学芸員
観覧料 無料
【野外バスツアー】 花咲き乱れる那賀川の自然
日 時 11月11日(日)9:00~17:00場 所 阿南市・那賀町
講 師 小川 誠(学芸員)
参加費 無料
申し込み 往復はがきに行事名「野外バスツアー 花咲き乱れる那賀川の自然」、氏名、
年齢住所、電話番号を記入して、11月1日(木曜日)までに、徳島県立博物館
普及係あてで、申し込みください。応募者多数の場合は抽選とさせていただ
きます。お問い合わせは徳島県立博物館まで(電話088-668-3636)
展示紹介
入口
たくさんの方々がご来場くださいました。
国会議事堂て使われた石材 →記事
(1)那賀川ってどんな川
那賀川の概説です。
展示パネル
(2)自然史資料で見る那賀川
動物、植物、地学資料を展示しました。
脊椎動物の展示
固有種の多い那賀川のカタツムリ(アナンムシオイガイ他)
コブシモドキの展示
アンモナイトの化石
国内では初めて見つかったアンモナイトの化石 →記事
(3)なぜ那賀川が面白いのか
雨の多い地域を流れる
那賀川を含む四国の南東部は、全国的に見ても雨量の多い地域となっています。那賀川流域は9割以上が山地で、特に上流は標高が2000m近い剣山をはじめとした急峻な山岳地帯となっています。この急な傾斜と川に流れ込む水の量が多いことから、川の流れも速くなっています。
この川の流れを利用してかつては木材を運んでいました。また、現在では、水力発電もさかんに行われています。
「最後の清流」四万十川との不思議な関係
高知県を流れる四万十川と那賀川は四国の西と東の端に位置していますが、両地域にしかない生き物が見られます。川が大きく蛇行する
山地を流れる河川が蛇行して深い谷を作っている様子は穿入蛇行と呼ばれます。穿入蛇行はかつては平らな場所で蛇行していた川が、土地の隆起により山地となって、長い年月をかけてまわりを削りながらできたものと考えられています。四国では高知県の四万十川が有名ですが、那賀川でも多くの蛇行がみられます。中には、流れが変わって昔の河道上に集落や耕作地が形成されている場所も見られ、河岸段丘とともに人々のくらしに利用されています。雨が多く、傾斜が急であることに加えて蛇行が多いことで、那賀川の流れはとても複雑になっています。曲がった流れの内側では流れがゆるく、外側では流れが速くなっていて、そうした多様な環境がいろいろな生物のくらす場を作っています。
地質が複雑で、特に石灰岩と蛇紋岩などの特殊岩地が多い
那賀川流域の地質は、北部の秩父帯と南部の四万十帯北帯に二分されています。秩父帯は、非常に地質構造が複雑です。古生代・中生代の砂岩・泥岩・チャートなどが分布します。特に、石灰岩と蛇紋岩は県内最大の分布地であり、生物相や人々のくらしに大きな影響を与えています
展示風景
(4)人文資料で見る那賀川
那賀川流域の考古、歴史、美術工芸、民俗資料を展示しています。
那賀川の旧石器・縄文時代の遺物
若杉山遺跡の遺物 →記事
吹田家文書(個人蔵) →記事
美術工芸展示
太布の展示 →記事
(5)那賀川を楽しもう
那賀川のVR画像と「身近な植物で糸を作り、草木染め」でみどりのサポート隊の皆さんの協力で作製し染めた糸を展示しました。
ドローンや全天球カメラで撮影した那賀川の動画や静止画の展示
このうちの2つの動画をYoutubeで公開しています。ナカガワノギクなどの渓流沿い植物が多産する川岸で、それらの植物が濁流に見舞われている様子をご覧ください。マウスで方向を変えて見ることができます。
那賀川洪水時(2018年07月07日西日本豪雨(平成30年7月豪雨))のVR画像(360度対応の画像です)
Youtubeで見る
通常時(2018年9月28日)の那賀川鷲敷ラインのVR画像(360度対応の画像です)
Youtubeで見る
みどりのサポート隊の皆さんの協力で、カラムシやヒメコウゾなどの皮から繊維を取って糸をより、簡単な草木染で染めた糸でコースターを作製し展示しました。また、桑の実のジャムも展示しました。
身近な植物で糸を作り、草木染め