|
カシワは本州や九州にはありますが,四国には自生がほとんどなく,生えていても人によって植えられたものが大部分です.徳島では,もともと自生しているナラガシワやミズナラの葉をカシワのかわりに柏餅に使うところもあるそうです.
餅を包んで蒸して食べるという,ごくあたりまえの作業ですが,地域によっては使う植物が違う場合があります.どうしてその違いができたのか,植物の分布や文化圏の違いなどを比較してみるとおもしろいでしょう.
最近では,スーパーマーケットで韓国産のカシワの葉がパックされて売られているので,徳島でも入手は容易になりました.しかし,身のまわりの自然を楽しむという意味では,昔ながらにサルトリイバラの葉をつんできて,お餅を作るのもよいでしょう.