本の紹介
田辺 力
完全図解 生きものの飼い方全書
岡田要監修 東陽出版 1986年
図解動物観察事典
朝日稔他著 地人書館 1983年
動物を飼ったり観察したりするときにあると便利な本を2冊、紹介したい。どちらも専門的な知識がなくても読めるし、身近な動物のこともたくさんのっている。
動物の飼い方の本はいくつかあるけど、『完全図解 生きものの飼い方全書』が一番いい。扱っている種類が134種ともっとも多く、説明もくわしい。パラパラめくっているだけでも、動物を飼うにはさまざまなくふうとアイデアが必要なことがわかる。ただ、動物の種類を解説した図には不正確なものがあるので、名前を知りたいときは図鑑を一緒に使ったほうがいい。
ふだん生活してると、動物についてくわしく知りたいと思うことがある。そんなとき、役にたつのが『図解動物観察事典』だ。いろいろな動物をアイウエオ順にならべて解説してあるので調べやすい。説明も「1.体長は約4cm、上あごには歯がある。2.体の背部の・・・」(“アマガエル”より)のように箇条書で読みやすい。力ラ一ページがないので見かけは地味だが、そのぶん図がいい。なかでもデメキンをせなかの方から描いた図はすばらしい。私は本書を書店で見かけたことがない。いい本なのに売れないのだろうか。