マルハキバガ科の分類・生態の解明
鱗翅目(チョウ・ガの仲間)は、生態が知られている種のうち9割以上の幼虫が生きた植物を食べていますが、それ以外を食べる例外も存在します。マルハキバガ科はその一つで、枯葉や枯れ木、そこに付着する菌類などを主要な餌資源としている変わったグループです。世界から3,000種以上が知られていますが、科の分類体系が不安定で、詳細な生態が分かっていない種も多く、国内だけで20種以上の未記載種が存在しています。そこで、国内のマルハキバガ科について分類学的検討を行い、産卵基質や幼虫の食性などの生活史を調査することで、その多様性の解明を進めています。