メダカが消える?!【表紙】

動物担当 佐藤陽一

メダカと田んぼ

 今、田んぼ周辺の自然環境が大きく変わりつつあります。環境庁は今年2月に絶滅のおそれのある野生生物のリスト(レッドリスト)の見直しを行いましたが、その中に身近な生きものの代表メダカまでもが絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)に加えられていました。メダカの減った大きな原因として、全国規模の圃場(ぼじょう)整備があげられます。上の写真は圃場整備の前と後の田んぼの様子です。圃場整備後の田んぼでは水路との間の段差が大きくなり、メダカなどの魚が入り込むことができなくなります。さらに、水路部分の水の流れが早くなり、メダカのような泳ぐ力の弱い魚は流されてしまうだけでなく、隠れ場所や産卵場所となる水草も生えにくくなります。

 博物館では3年前より、皆さんのボランティア参加による県下のメダカ生息調査を行っています。その成果の一部を今年夏の館蔵品展「自然コレクション」(7月17日~8月29日)に展示しますので、ぜひご覧ください。徳島のメダカはどうなっている?

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