東洲斎写楽と役者絵の世界【企画展】
東洲斎写楽は、浮世絵の歴史のなかで最も謎の多い人物です。写楽が活躍したのは、寛政6年(1794) 5月から翌年7月にかけての、10カ月だけです。その聞に140数点の作品を刊行し、その後、作画をやめてしまいました。平成7年は、写楽が姿を消してからちょうど200年になります。
写楽の役者絵は、当時の人びとに強い印象を与えたものの、結局受け入れられませんでした。しかし現在では逆に、役者の芸質をとらえた作品として、その芸術性が、高く評価されています。
写楽が誰であるかはわかっていません。一説に、江戸八丁堀に住んでいた阿波侯の能役者、斎藤十郎兵衛(さいとうじゅうろべい)であるといわれています。
この企画展では、写楽の作品約30点と、前後する時期に出された他作者の役者絵、写楽と同じ頃の美人画などを展示します。ぜひこの機会に御鑑賞ください。
会期
平成7年3月4日(金)~3月19日(日)月曜休館
会場
徳島県立博物館企画展示室
観覧料
大人 400円(320円)
高校大学生 200円(160円)
小・中学生 100円(80円)
( )内は20名以上の団体料金
おもな展示品
- 写楽 三世坂田半五郎の藤川水右衛門(山種美術館蔵)
- 写楽 三世大省鬼次の奴江戸兵衛(日本浮世絵博物館蔵)
- 写楽 三世市川高麗蔵の志賀大七(塵臆義塾蔵)
- 写楽 三世市川八百蔵の田辺文蔵(中石コレクション)
- 写楽 三世佐野川市松の祇園町の白人おなよ(平木浮世絵美術館蔵)
記念講演会
わたしの写楽像
講師
フランキー堺氏
日時
平成7年3月12日(日) 13:30~15:00
会場
21世紀館イベントホール
定員
300名(先着順)入場無料