あとがき

1月から3月までの行事は、全部で13回行われました。参加者は合計819人でした。

9月から1月までの第4土曜日には、ミユージアムトーク「古代史探訪-阿波忌部の世界」が5回のシリーズで行われました。阿波忌部を題材lこ、神話と伝承に彩られた古代史について考えてみようとするものです。

1・2回は「文献史学から見た阿波忌部」のタイトルで「古語拾遺」をはじめとする文献史料から、歴史を「読み解く」作業に触れてみました。漢文の資料が多かつたため読みとるのに苦労させられたょうです。

3・4回は、「考古学から見た阿波忌部」のタイトルで古墳群の石室について考えてみました。麻植郡内に分布する、阿波忌部と深い関係を持つといわれる忌部山型石室と、美馬・三好郡内に分布する段ノ塚穴型石室との関係について学び、さらにこれらの石室に似た、和軟山県、鳥取県、九州、朝鮮半島の石室とも比較しながら、忌部山型石室の源流を探りました。毎回30~40人の参加者でしたが、熱心に聞き、質問も多く出て充実したシリーズになりました。

2月5日には、「拓本をとろう」が行われました。拓本とは、木や石、または石碑や器物に刻まれた文字、文様を紙にうつしとったもののことです。拓本の利点としては、現物がなくなっても実物大の複写が残っているため、復元することができることです。今回は、湿拓法で行いました。

拓本をとろう

拓本をとろう


まず、資料に紙をあて、その上から湿らせた脱脂綿を押しつけます。そして、中央から外に向かつて気泡を押し出し紙をぴったりと密着させます。
この作業が、よい拓本がとれるかどうかの分かれ目になるため、参加者は根気よく、時聞をかけて行っていました。
次に、紙の表面が少し乾くと、すばやくタンポに墨をつけ全体にむらな<打って、ゆっくり紙をはがせばできあがりです。2月26日には自分でとった拓本の裏打ちを行いました。小学生も参加していましたが、真剣な眼差しが印象的でした。

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