復元された銅鐸(表紙)
著者名
考古・保存科学担当 魚島純一
金色に輝く銅鐸…。何とも不思議な感じがしますね。徳島県内からも多く出土している銅鐸は、弥生時代を代表する青銅器のひとつですが、非常に謎の多いものです。
復元された銅鐸
この復元銅鐸は、京都府在住で銅鐸復元の第一人者である鋳造家の小泉武寛氏によって制作されたものです。材質は実際の銅鐸と同じ青銅(銅・錫・鉛の合金)で、厚さも実物とほぼ同じくらいの薄い仕上がりになっていて、非常に精巧な復元品であるといえます。
復元製作の過程で明らかになることも多くあります。また、実際に復元することで、つくられた当時の姿や製作技法などを知ることができ、銅鐸の謎の解明にもおおいに役立ちます。このような政策技法の明らかな復元銅鐸を詳しく調査することによって、逆に当時の製作技法を復元することも可能ではないかと考えています。