鳴門市 龍宮の磯【野外博物館】

動物担当 田辺力

図 1 アメフラシ。体長は 30cmをこえます。 一番人気です。一年中、磯にいるわけではなく、5~6月に隈られます。

図 1 アメフラシ。体長は 30cmをこえます。 一番人気です。一年中、磯にいるわけではなく、5~6月に隈られます。


図2クロシタナシウミウシ

図2クロシタナシウミウシ

図3アオウミウシ、(もっと青いのがいます)

図3アオウミウシ、(もっと青いのがいます)

図4 代表的な生きものの影絵。上段左よ り、イソガ二 、イソギンチャク、イ 卜マキヒトデ、ウミウシ。中段左より、力サガイ 、ゴ力イ 、ナマコ、ハゼ。下段左より、ヒトデ、ヒモムシ、 マキガイ、 モガ二。


図4 代表的な生きものの影絵。上段左よ り、イソガ二 、イソギンチャク、イ 卜マキヒトデ、ウミウシ。中段左より、力サガイ 、ゴ力イ 、ナマコ、ハゼ。下段左より、ヒトデ、ヒモムシ、 マキガイ、 モガ二。

 

磯(いそ)は、いろいろな色、形をした生きものがたくさんいる楽しい所です(図1~4)。徳島県には観察に適した磯がいくつかありますが、おすすめは鳴門市の龍宮の磯です(図5)。場所がわかリやすく、近くにクルマをとめることができます(図6)。ここからは、今までに約100種の生きものを確認しています。

 

図5竜宮の磯全景

図5竜宮の磯全景


興味のある方はぜひ磯にいってみてください。生きものを自分で探して、手にとって観察することは得難いことです。私は採集を始めると、日頃はどこかに隠れていた狩猟(しゅりょう)本能がでできて、自然というものに近づいた気持ちになります。

観察のポイント
1) 大潮か中潮の干潮に合わせていく。生きものは潮間帯(ちょうかんたい)といわれる、潮が引いた時に海水面上にあわられる部分にたくさんいますから、よく潮の引く大潮か中潮の日が観察に適しています。釣具屋さんから潮汐(ちょうせき)表を買ってくると便利です。潮汐表には潮高という項目があって、そこの値が低いほど潮はよく引きます。観察は干潮の1~2時間前から始めて、干潮になったらやめるようにすれば、知らぬまに潮が満ちてくるという心配もありません。
2)石の裏や下をみる。多くの動物は石の裏側や石の下にいますから、石をひっくり返してみることがポイン卜です。なお、石をひっくり返すことは、生きものの生活をじゃましていることにもなりますから、観察が終わったら、ひっくり返した石はもとにもどしておきましょう。

図6龍宮の磯への地図

図6龍宮の磯への地図

道具

軍手、長ぐつかぬれてもいい運動靴(サンダルは危険です)、ぼうし、小型の水そうかバケツ(採集した生きものを一時的にいれます;水そうは横や下からも生きものを観察できます)、ピンセット(あれば便利です;できれば2Ccm以上の大型)。

注意点

1) 岩の上には海藻がはえていて滑りやすいので、けっして走らないでください。すべりにくい靴をはいていくのもいいです。
2)海の生きものを飼育するには、やや専門的な道具や知識が必要ですから、採集した生きものはできるだけ逃がしてください。

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