貝化石が語る海の記憶【企画展】
貝類(軟体動物)がはっきりした形で化石に記録に現れた時代は、古生代初頭のカンブリア紀です。当時はそれほど目立ったグループではありませんでしたが、その後の時代になると生息域が拡大し、種数や個体数も増えていきました。現生種は10万種あるいはそれ以上におよぶと見積もられています。
この企画展では、おもに古生物学的な観点から、貝類や貝化石を探っていきます。貝化石は湖でできた地層や陸上で退席した地層の中にも入っていますが、最も多く見つかるのは海の地層です。それらを詳しく観察すると、それぞれの個体が生きていたころの海やそれぞの個体に関する様々な情報-時代、水温、推進、波や水流の強さ、生活場所、死因-などを読み取ることができます。これらは貝類が化石記録の中に現れてから現在までに歩んできた進化の道のりを具体的に示すものということができるでしょう。
一見何のへんてつもない貝化石がそっと示す、多彩で豊かな海の記録の一端を読んでいただけたらと思います。
コノカルディウム(ドイツ、古生代デポン紀)
展示の構成
貝と貝化石
貝の模様と形
貝がすむいろいろな環境
地質時代の貝化石
四国の貝化石
貝殻や貝化石をつくる鉱物
地層の中の貝化石
貝化石の調べ方
トリゴニア(ドイツ、中生代ジュラ紀)
アツリア(チリ、新生代第三紀)
開催期間
2002年4月12日(金)~5月12日(日)
開催時間
午前9時30分~午後5時
休館日
4月15日(月)、22日(月)、30日(火)
5月7日(火)
観覧料
一般 200円(160円)
高校・大学生 100円(80円)
小・中学生 50円(40円)
( )は20名以上の団体料金
学芸員による展示解説
第1回 4月14日(日)13:30~14:30
第2回 4月28日(日)13:30~14:30
会場
企画展室(観覧料が必要です)