タンポポ調査・西日本2010 の予備調査結果がまとまりました【速報】

植物担当 小川誠

みなさんは自分たちのまわりにどんなタンポポが咲いているかご存じでしょうか？「タンポポ調査・西日本2010」は身近な花であるタンポポの分布を調べることで、身の回りの自然環境に関心を持ち、その変化に目を向けていただくことを目的としています。誰でも気軽に参加でき、調査はとても簡単ですが、専門家が同定し、一部は最新の技術を用いたDNA 解析を行うなど学術的にも価値の高い調査となっています。2009 年は予備調査、2010 年に本調査を行いますが、予備調査がまとまりましたので報告します。
今回の調査で徳島県では、カンサイタンポポ、シロバナタンポポ、クシバタンポポが見つかりました。また、外来種であるセイヨウタンポポとアカミタンポポ、それらと在来種との雑種が見つかりました。カンサイタンポポは広く分布し、セイヨウタンポポなどの外来種は都市部にも多いのですが、山間部にも道路沿いなどに分布していることがわかりました。『徳島県植物誌』に記録されたヤマザトタンポポは見つかりませんでした。

西日本では、カンサイタンポポは淡路島を中心として円状に分布していて、徳島、香川、岡山県より西側は非常に少なくなっています。また、四国の西部では正体不明のタンポポが見つかりました。これらの結果や調査の参加のしかたにはホームページ（http://www.gonhana.sakura.ne.jp/tanpopo/）で見ることができます。

予備調査で得られた徳島県のタンポポの分布

2010年3月から5月にかけて、本調査が行われます。タンポポの分布をさらに詳しく調べますのでみなさんご協力下さい。