夏だ!浜辺へ行こう!【野外博物館】
植物担当 茨木靖
浜辺には海のものはもちろん、川を通して山や町からもいろいろなものが 流れつきます。また、日本のものだけではなく、ときには外国から流れつくものもあります。こうした漂着物には、動物、植物、石や木などの自然のもののほか、人が作ったものなど様々なものがあって、調べてみるといろいろなことがわかります。では、どのようなものがあるのか見てみましょう。
丹田古墳は国指定の史跡で、加茂谷川左岸の加茂山から北東に伸びる標高320mほどの尾根の先端部に立地し、ここからは、眼下に加茂谷川や吉野川を一望することができます。
イカの甲 コウイカのなかまにはしっかりした甲がある。
ベトナムの浮子(うき)日本のものとは違ってキャンディーのような形をしている
サクラガイのなかま
モモタマナ 種子の周りをコルクの層が包んでいて水に浮かぶ。
海岸に漂着したビン
ココヤシ 分厚い繊維質の層があって水に浮かびやすい。
漂着物を使った工作の例
浜辺を歩いて、漂着物を拾い集めることを“ ビーチコーミング” と言います。ビーチコーミングで拾えるものの代表と言えば、やはりヤシの実でしょう。遠い南の国の浜辺から徳島まで流れて来たのかと思うと、とても不思議な気がします。流れてくる種子や実には、他にもモモタマナなどいろいろなものがあって、海流散布(かいりゅうさんぷ)植物と言われています。動物では貝殻が人気です。とてもきれいで思わず拾いたくなります。また、白いだ円形のイカの甲を拾ったことのある人もいるでしょう。これはイカの体の中にあるもので、イカが水に浮かぶのに役立っています。人が作ったもので目立つのはビンやペットボトルです。中には遠く海外から来るものもあって、表面のバーコードを調べることで、どこの国のものかがわかります。魚取りに使う浮子(うき)もときどき拾えます。ベトナムや台湾などの海外から来た浮子を集めてみると、外国の文字や、魚や鳥などの面白い模様が刻まれていることに気付くと思います。こうして拾ったものは洗って保存しておくとよい記念になります。工作の材料にしても面白いですね。皆さんも浜辺で漂着物を拾ってみませんか?