四国の秩父帯は東西方向に帯状に分布しています。徳島県では小松島市や阿南市周辺から木沢・木頭地域の那賀川沿いにかけての一帯を構成する地帯です。地質構造がとても複雑で、現在でもその成り立ちについては、さまざまな解釈がなされています。秩父帯はおもに東西性の断層によって北帯・中帯・南帯の3つに区分され、最近では中帯・南帯をそれぞれ黒瀬川帯・三宝山帯と呼ぶ研究者もいます。
さらに秩父帯の上には、いくつかの異なった時代(ジュラ紀〜白亜紀)の地層がのっています。これらは北から順に外和泉層群(白亜紀後期)、物部川層群(白亜紀前期)、南海層群(白亜紀前期)およびその下位にあたる鳥ノ巣層群(ジュラ紀〜白亜紀前期)に区分されます。 |