目次 CONTENTS

秩父帯
クサリサンゴ
Halysites sp.
ハチノスサンゴ
Favosites asper
ダオネラ
Daonella sp.
オキシトマ
Oxytoma sp.
モノチス
Monotis (Entomonotis) ochotica
ホモミア
Homomya (?) sp.
物部川層群
フィロパキセラス
Phyllopachyceras cf. infundibulum
マリエラ
Mariella sp.
プテロトリゴニア
Pterotrigonia pocilliformis
プテリネラ
Pterinella shinoharai
ピンナ
Pinna cf. robinaldina
クラドフレビス
Cladophlebis browniana
ニルソニア
Nilssonia sp.
イグアノドン科の恐竜の歯化石
Iguanodonidae gen. et sp. indet
和泉層群
プラビトセラス
Pravitoceras sigmoidale
ディディモセラス
Didymoceras awajiense
パキディスカス
Pachydiscus awajiensis
パキディスカス
Pachydiscus aff. flexuosus
ゴードリセラス
Gaudryceras izumiense
ナノナビス
Nanonavis sp.
プリューログラマトドン
Pleurogrammatodon splendens
ヤーディア
Yaadia obsoleta
クリソコルス
Clisocolus crenulatus
イノセラムス
Inoceramus (Endocostea) cf. goldfussi
コダイアマモ
Archeozostera sp.
ランダイコウバシ
Sassafras sp.
六放サンゴ
Platicyathus sp.
トリオニクス
Trionyx sp.
四万十帯・勝田層群・森山層・鳴門海峡海底の地層
プロトバーギュラリア
Protovirgularia isp.
ビカリア
Vicarya callosa japonica
カケハタアカガイ
Anadara kakehataensis
キイキリガイダマシ
Turritella kiiensis
シカの肩甲骨
Cervus (?) sp.
ナウマンゾウ
Palaeoloxodon naumanni
トウキョウホタテ
Patinopecten (Mizuhopecten) tokyoensis

和 泉 層 群

Izumi Group

 和泉層群いずみそうぐんは、中央構造線ちゅうおうこうぞうせんの北側にそって細長く分布している中生代白亜紀後期の地層です。松山市の南西から東へ、徳島県と香川県の県境にある讃岐山脈、淡路島南部の諭鶴羽ゆづるは山地を通り、大阪府と和歌山県の県境の和泉山脈に至るまで、最大15kmの幅で東西300kmにもわたって続いています。
 この地層は主に海底で堆積した礫岩れきがん、砂岩、泥岩からなり、ところどころに酸性凝灰岩さんせいぎょうかいがんをはさんでいます。特に北縁部の泥岩が発達する地層からはアンモナイトや二枚貝、巻貝などの化石が多く産出し、昔からよく知られた化石産地になっています。
徳島県鳴門市に露出する和泉層群の砂岩泥岩互層
 和泉層群は白亜紀後期の中央構造線の左横ずれの断層だんそう運動によって沈降ちんこうしてできた細長い海盆かいぼんに堆積した地層で、沈降の中心が西から東へと移動したため、地層の時代も西から東へと新しくなってゆきます。また、和泉層群は東西に細長い分布と非常に厚い地層をもちながら、比較的短い期間に堆積したことが、含まれる化石からわかります。
 和泉層群が堆積をはじめてから終わるまでの期間は化石の検討によって約1200万年と推定されており、和泉層群の堆積盆の中心は平均2.5cm/年の速度で東へ移動したと計算することができます。地層の堆積速度もほぼ同様だと考えられます。