この仲間は、殻の外形が三角形から三日月状をしていることから三角貝類ともよばれます。殻は厚く、表面には後方に向かって緩く湾曲した粗い肋が見られます。ハマグリやアサリなどのような水管をもつ二枚貝とは異なり、前方に突出した殻を利用することによって、体内に海水をとりこみ、その中に含まれるプランクトンを餌にしていました。現在では、近縁な仲間のネオトリゴニアがオーストラリア近海で生息しており、「生きた化石」のよい例になっています。 徳島県で見つかるプテロトリゴニアの多くは傍示層のもので粒のそろった砂岩中に密集して産出します。大部分は殻がとけた雌型(印象化石)になっています。 |