ナウマンゾウは1万数千年前に絶滅したゾウで、北海道から九州までの日本列島各地で多くの化石が発見されています。化石の産地としては、備讃瀬戸、小豆島南方海域(いずれも瀬戸内海)や長野県野尻湖などが有名です。
徳島県の陸上部からはナウマンゾウの化石は発見されていませんが、鳴門海峡周辺の海底にはナウマンゾウの化石を含む地層が分布しており、底曳網の漁網にかかって化石が見つかります。
歯の大きさを他の産地のナウマンゾウと比べたところ、鳴門海峡のものは瀬戸内海の他産地(備讃瀬戸など)のものと似ており、長野県野尻湖のものよりは小型であることがわかりました。
写真は右下第3大臼歯で、たいへん保存状態のよい標本です。
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