ネアンデルタール幼児の全身骨格(赤津威氏写真提供)【表紙】
地学担当 両角芳郎
ネアンデルタール人は、約20万年~4万年前にヨーロッパから西アジアにかけて住んでいた人類(旧人)です。これまでに発見された化石のほとんどが断片的資料であるのに比べ、1993年8月23日、デデリ工洞窟発掘日本・シリア合同調査隊によって発見された骨格は幼児のもので、しかもほぼ全身の骨が保存されているという貴重なものでした。
この全身骨格を組み立て、肉付けし、生きていたときの姿を復元するという共同研究によって、これまで以上にネアンデルタール人の実像に迫ることが可能となったのです。これらの成果について、企画展「ネアンデルタール人の復活」で紹介します。