日本人ペルー移住100周年記念 クントゥル・ワシ神殿の発掘-アンデス最古の黄金芸術-【企画展】
クントゥル・ワシ遺跡(いせき)は、ぺルー北部の標高2300mの山上にある神殿遺跡です。紀元前2500年から紀元前50年にかけての古代アンデス文明「形成期」(日本の縄文時代後期~弥生時代中期にあたる時期)の遺跡で、1988年以来、東京大学古代アンデス文明調査隊が10年間にわたって発掘調査を行ってきました。
発掘成果のハイライトは、紀元前800年頃のものと推定(すいてい)される多数の金製品です。ジャガーや鳥、人面などをモチーフにした表現は、現代にも通じる高い洗練度(せんれんど)と芸術性(げいじゅつせい)を備(そな)えています。しかも、学術調査で確認された金製品としてはアンデス最古のもので、後のイン力帝国へと継承(けいしょう)される文明の起源をさぐる上でも、極めて学術的価値の高いものです。
企画展では、これらの金製品をはじめ、古代アンデス文明の最初の息吹(いぶき)を感じさせる優(すぐ)れた工芸品の数々を紹介します。
展示構成
1.黄金製品の発見
(1)「十四人面金冠」の墓出土品
(2)「五面ジャガー金冠」の墓出土品
(3)「金製耳飾り」の墓出土品
(4)「玉飾り」の墓出土品
(5)「犠牲」の墓出土品
2.クントゥル・ワシ神殿の変遷と編年
(1)石彫、石像
(2)イドロ期、クントゥル・ワシ期、コパ期、ソテーラ期の土器
(3)土製品、骨製品
3.新たな黄金墓の発見
(1)「金製耳飾り」の墓出土品
(2)「金製髭抜き」の墓出土品
(3)「蛙象形土器」の墓出土品
(4)「蛇・ジャガーの耳飾り」の墓出土品
(5)「土偶」の墓出土品
会期
4月6日(金)~5月6日(日)
会場
博物館企画展示室・21世紀館多目的活動室
観覧料
一般400円/高校・大学生200円/小・中学生100円(20名以上の団体は2割引)
主催
徳島県立博物館・日本経済新聞社
企画協力
東京大学古代アンデス文明調査団
後援
外務省・文化庁・ペルー大使館
協賛
日本興亜損害保険(2001年4月合併により発足)
協力
全日空・LANCHILE (ランチリ航空)
関連行事
記念講演会
日時
4月15日 (日)13:30~15:00
講師
大貫良夫氏(東京大学名誉教授・野外民族博物館リトルワールド館長)
演題
「アンデスの黄金一クントゥル・ワシ神殿の発掘一」
会場
文化の森イベントホール
聴講無料
展示解説
日時
4月22日(日)14:00~15:00
4月29日(日)14:00~15:00
会場
企画展会場(入場には企画展観覧料が必要です。)