阿波の近世絵画-画壇をささえた御用絵師たち-【企画展】
阿波国において絵師の活躍が盛んになるのは江戸時代からですが、それは蜂須賀家が積極的に絵師を召し抱えたのがきっかけでした。
中山養福、鶴 ー旭に松図(徳島県立博物館)
当時幕府や大名は、居館の装飾や手持ち品のデザイン、贈答など、さまざまな場で絵画を必要としました。しかしこれらの絵画は格式があり、将軍や大名の好みにかなう必要があったので、誰にでも描けるわけではありませんでした。そこで専属の絵師を養成し、制作に当たらせました。彼らを一般に御用絵師と呼びます。
この企画展では、阿波の御用絵師とその後継者の作品と資料を約60件展示します。
守住震魚 、諾再三尊 日月松竹梅図(徳島県立博物館)。
おもな展示品
- 狩野探幽 漢武帝・西王母・林和靖図(東京国立博物館)
- 狩野栄信 関羽・山水図(東京国立博物館)
- 佐々木信之丞 涅槃図(観音寺)
- 矢野常博 釈迦十六善神像(丈六寺)
- 河野栄寿 梅山水図(個人)
- 中山養福 鶴・旭に松図(徳島県立博物館)
- 渡辺広輝 竹に鶏図(徳島市立徳島城博物館)
- 守住貫魚 仁徳帝高屋図(個人)
- 鈴木芙蓉 那智山大瀑雨景図(静嘉堂文庫美術館)
- 守住勇魚 武具・文具曝涼図屏風(川島織物文化館)
会期
平成9年4月22日(火)~5月18日(日)
ただし、4月28日(月)と5月6日(火)・12日(月)は休館
会場
徳島県立博物館 企画展示室
観覧料
大人 200円(160円)
高校・大学生 100円(80円)
小学生・中学生 50円(40円)
カッコ内は20名以上の団体
企画展関連行事
記念講演会:御用絵師と「お好み」
講師
松原茂氏(東京国立博物館絵画室長)
日時
5月11日(日)午後1時30分~3時
会場
県立21世紀館イベントホール(入場無料)
展示解説
日時
4月29日(火)、5月5日(月)午後2時~3時
講師
大橋俊雄(当館学芸員)
会場
企画展示室(入場料が必要です)