博物館ニューストップページ博物館ニュース041(2000年12月1日発行)イケマの花で吸蜜するアサギマダラ(石鎚山)(041号表紙)

イケマの花で吸蜜するアサギマダラ(石鎚山)【表紙】

動物担当 大原賢二

概要

アサギマダラは、日本本土に生息する唯一のマダラチョウ科のチョウです。このチョウは春には南から九州や本州へ、そして秋には本州や四国などから南西諸島などへと下っていきます。

イケマの花で吸蜜するアサギマダラ

夏は1000m を越える高い山で過ごし、イケマやナンゴククガイソウ、ヒヨドリバナ類などいろいろな花に群がっているのが観察されます。
今年は、台湾でマークされた個体が、鹿児島県と滋賀(しが)県で再捕獲され、国境(こっきょう)を越(こ)えて移動をすることがはっきりして、話題になりました。
当然(とうぜん)、秋に南下する個体もこれまでのように南西諸島だけでなく、台湾での調査も待たれるところです。しかし、実際にはもっと南の地域まで移動している可能性は高く、東南アジアや中国大陸の南部などでのマーキング調査が必要になってくると思われます。
いったいこのチョウはどこから来て、どこへ行こうとしているのでしょうか。

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