花嫁行列・野辺の送り【表紙】

民俗担当 庄武憲子

人は、生まれてから死ぬまで年を重ねるごとに、多くの節目を経ていかなければなりません。

節目を経るに当たっては、自身の自覚のため、また周囲の人びとに認めてもらうために儀礼が行われてきました。中でも結婚と死は大きな変化をともない、旅立ちの意味を持つ儀礼が行われました。

写真上は昭和20年代の阿南市辰巳町で、同市見能林町へ嫁ぐ花嫁行列の様子。下の写真は那賀郡羽ノ浦町岩脇で、葬儀のうち野辺送りをする葬列の様子です。写真に見られるような儀礼は現在ほとんど行われなくなりましたが、形を変えても人生の区切りとして結婚式、葬式といった儀礼は行われています。

花嫁行列 昭和20 年代(1945~1955)(写真提供 津田幸好氏)

花嫁行列 昭和20 年代(1945~1955)(写真提供 個人)

 

野辺の送り 昭和初期 (写真提供 個人)

野辺の送り 昭和初期 (写真提供 個人)

 

企画展「門出のセレモニー―婚礼・葬送の習俗―」(7月17日~8月26日)では、徳島県内で行われてきた婚礼、葬送の習俗に焦点をあて、かつての儀礼の様子の他、儀礼に使用されてきた道具、装飾品、衣装等の資料を紹介します。

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