眉山山中に残る沢の祠(徳島市八万町柿谷)【表紙】

民俗担当 磯本宏紀

ここ4年ほど、博物館友の会有志のみなさんと、博物館のご近所徳島市八万町を歩いています。友の会の皆さんが発案した「八万町の昔を探ろう」という企画です。歩くたびに地区の歴史を知り、驚かされることも多いのですが、上の写真はそんな中てでたまたま出逢(であ)った祠(ほこら)の1つです。

眉山山中に残る沢の祠

八万町柿谷地区の集落北側にあるため池を通り過ぎ、さらに沢沿いに10分ほど登ったところにありました。沢の中のひときわ大きな岩の上に、石でつくられた祠が立てられています。水神さんだそうで、柿谷地区のため池や用水に流れ込む沢の中にあります。今はツタで覆(おお)われ、お祀(まつ)りする人もほとんどいないようです。

宅地化が進む八万町ですが、山中ではこんな祠を見ることができます。この祠から、かつての里山を含む生活領域の広さと、山から注ぐ水が強く意識されていたことを教わりました。

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