瓦から見る古代の阿波-寺院と役所-【企画展】
日本では、588年(崇峻元(すしゅんがん))の飛鳥寺(あすかでら)建設をきっかけとして屋根瓦の生産が始まり、飛鳥・奈良時代を通して全国的に広がっていきます。現在、瓦葺(ぶ)きの建物は一般的に見られますが、この時代、瓦を葺くのは寺院や役所といったごく一部の建物に限られており、瓦は古代の寺院や役所を象徴する資料といえます。
7世紀後半になると、地方に対しても仏教をひろめようとする政策がとられ、寺院数が急増します。さらに、741年(天平(てんぴょう)12)には、政府が運営する寺院である「国分寺(こくぶんじ 」・「国分尼寺(こくぶんにじ)」を各国に建てることが命じられました。このような政策を受け、阿波国においても、7世紀後半には寺院造営が始まり、8世紀中頃には阿波国分寺・国分尼寺が建設されます。また、寺院造営と並行して、阿波各地に中央政府の出先機関として役所が設置されたと考えられています。
この企画展では、阿波の古代寺院跡から出土した瓦や、これらと関連が強い各地の瓦、さらに役所跡からの出土資料を通して、古代阿波の世界を紹介します。
軒丸瓦(上)・軒平瓦(下)(美馬市郡里廃寺跡:美馬市教育委員会蔵)
和同開珎(三好郡東みよし町中庄東遺跡 徳島県立埋蔵文化財総合センター蔵)
木製祭祀具(徳島市庄遺跡・板野郡板野町黒谷川宮丿前遺跡:徳島県立埋蔵文化財総合センター蔵)
天平衣裳(讃岐国分寺天平文化倶楽部蔵)
会期
平成27 年4月24日金~6月7日日
休館日
月曜日【5月4日(月・祝)は開館、5月7日(木)は休館】
会場
徳島県立博物館 1 階 企画展示室
開館時間
午前9時30分から午後5時まで
観覧料
一般200円(65歳以上100円)、高校・大学生100円、小中学生50円
※学校教育による利用は無料
※障がい者とその介助者1 名は無料
※土・日曜日、祝日は小・中学生生及び高校生無料
※ 20名以上の団体は2割引
主催
徳島県立博物館
展示構成
1瓦作りのはじまり
1 飛鳥寺 2 隼上り瓦窯跡 3 瓦作りの技
2 阿波の古代寺院
1 寺院造営と瓦作りのひろがり 2 阿波国分寺の造営
3阿波の古代役所
1 阿波の役所跡 2 役所の仕事
関連行事
展示解説
日時
4月26日(日)・5月31日(日)・6月7日(日)
14:00~15:00
会場
徳島県立博物館1 階 企画展示室
備考
観覧料が必要、申し込み不要
天平衣裳(てんぴょういしょう)を着てみよう!
日時
5月3日(日)13:30~16:30
会場
文化の森 ミーティングルーム
備考
無料、申し込み不要
国府の遺跡散歩
日時
5月10日(日) 13:30~17:00
会場
徳島市国府町周辺
備考
無料、小学4年生以上が対象、要申し込み、定員25人
※往復はがきに①行事名、②参加希望者全員の名前(学年等)、③住所、④電話番号をご記入の上、4月30日(木)必着でお申し込みください。
記念講演会
講師
京都府立大学教授 菱田哲郎(ひしだてつお) 氏
演題
阿波・淡路の古代寺院と仏教政策
日時
5月17日(日)13:30~15:00
会場
文化の森 イベントホール
備考
無料、申し込み不要