博物館ニューストップページ博物館ニュース100(2015年9月25日発行)文化の森が開園25周年を迎えます(100号情報ボックス)

文化の森が開園25周年を迎えます【情報ボックス】

植物担当 小川 誠

徳島県立博物館のある文化の森は1990年11月に開園しました。筆者はその2年前の1988年4月に、徳島県企画調整部文化の森建設事務局の博物館担当職員として採用され、開館の準備を進めました。当時撮影した建設中の写真がありましたので紹介します(図1、2)。

図1 左:建設中の文化の森(1988 年 8 月 30 日撮影)。右:現在の姿(2015 年 8 月 7 日撮影)。手前が図書館で、右奥が博物館

図1 左:建設中の文化の森(1988 年 8 月 30 日撮影)。右:現在の姿(2015 年 8 月 7 日撮影)。手前が図書館で、右奥が博物館
などがある三館棟。

1988年8月に撮影された写真(図1左)では建物はまだ鉄骨だけの状態でした。周辺の植栽も行われておらず、現在の野外劇場のあたりは搬入路となっていて、形はわかりません(図2)。主要な建物を完成させて、周囲の施設整備や植栽を行っていくという手順でした。

図 2 建設中の三館棟(1988 年 8 月 30 日撮影)。博物館側から撮影。手前側のスペースが野外劇場であるが、この時はまだ未整備。

図 2 建設中の三館棟(1988 年 8 月 30 日撮影)。博物館側から撮影。手前側のスペースが野外劇場であるが、この時はまだ未整備。

図1には2枚とも、左奥に園瀬川が文化の森の前を流れているのが写っていますが、1988年と現在では違いがみられます。現在の写真には今年一部開通した南環状線が写っています。このバイパスができたために、東方面(国道55号線方面)から車で文化の森への出入りが楽になりました。先日の台風11号では、開園時に植えられたケヤキが強風で倒れてしまいました。残念ではありましたが、植えられた時は若く細い木だったのが、この25年間ですっかり大きくなり、大木になっていたので驚きました。


開園当初は、図書館、近代美術館、21世紀館、文書館、博物館の5館だったのですが、2010年11月に鳥居龍蔵記念博物館が加わり6館となるなどの変化も、この25年の間にはありました。

さて、25周年を記念して、文化の森では「ヒトガタをめぐる冒険」と題して、今年はさまざまな催し物が開催されます。当館では4ページで紹介する企画展「阿波木偶(でこ)箱まわしの世界―門付(かどづ)け、大道芸(だいどうげい)―」を開催します。文化の森の他館でもヒトガタに関連した展示やイベントを開催します。また、次号で紹介する予定ですが、常設展示解説のWi-Fi 対応や多国語解説を始めるなどのリニューアルも行います。

人でいえば25年は銀婚式にあたります。長いようであっという間に過ぎた時間です。50年、100年後と末永く文化の森をご利用いただきますようお願い申し上げます。

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