徳島藩絵師のすがお-伝えられた絵手本や写しから-【企画展】
江戸時代の徳島では、複数の絵師の流派(りゅうは)が藩(はん)のもとめに応じて活動しました。そのなかで狩野派(かのうは)は、17世紀末から19世紀後半までの長いあいだ、いくつかの家によって画法(がほう)が受けつがれました。しかしくわしい実態は、のこされた作品や記録が少ないためにあまり明らかではありません。
当館は、狩野派の藩絵師である佐々木、矢野、森崎の3家に伝えられた、絵手本や古画(こが) の写しなどを所蔵しています。これらは絵師が作品をえがくときによりどころにしたもので、かつては粉本ふんぽんと呼ばれていました。
この企画展では、館蔵の粉本をおもに展示し、それぞれの家の消長(しょうちょう)と、絵師ひとりひとりの足あとをたどります。徳島の画壇(がだん)の知られざる一面にふれていただければと思います。
図 唐子遊図(部分)
狩野古信のえがいた屏風絵の写し。ほかの写しとの比較から、矢野南竹常博(?ー 1756)が作成したとみられます。
会期
平成28年10月22日(土)~11月20日(日) 月曜日休館
会場
博物館1階 企画展示室
観覧料
一般200円、高校・大学生100円、小・中学生50円
20名以上の団体は2割引
土・日曜日、祝日の小中高生および学校教育での利用は無料
障がい者とその介助者1名は無料(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の提示が必要)
65歳以上は100円(割引の適用には証明書等の提示が必要)
主催
徳島県立博物館
記念講演会
演題
絵手本が語る江戸時代の絵師の実像
演者
四国大学文学部 須藤茂樹氏
日時
11月6日(日)13:30 ~15:00
場所
文化の森多目的活動室(入場無料)
展示解説
日時
①10月23日(日)
②10月30日(日)
③11月20日(日)
いずれも14:00 ~15:00
場所
企画展示室(観覧料が必要)
講師
博物館学芸員