博物館ニューストップページ博物館ニュース115(2019年6月25日発行)徳島県勝浦町産の獣脚類恐竜の脛骨化石(115号表紙)

徳島県勝浦町産の獣脚類恐竜の脛骨化石【表紙】

地学担当 辻野泰之

2018年春に徳島(とくしま)県勝浦(かつうら)町の白亜紀(はくあき)前期の地層において、恐竜化石含有層(がんゆうそう)が発見されたことから、同年冬(11月28日~12月16日)に、徳島県立博物館が中心となって緊急発掘調査を実施しました。その調査の結果、恐竜化石を含む47点もの脊椎動物(せきついどうぶつ)化石が発見されました。

岩石から取り出され、補修された脛骨化石 長さは、約19.5 cm

岩石から取り出され、補修された脛骨化石 長さは、約19.5 cm

 

獣脚類のイメージ(参考:白亜紀後期の獣脚類ヴェロキラプトル) (画提供:山本 匠)

獣脚類のイメージ(参考:白亜紀後期の獣脚類ヴェロキラプトル) (画提供:山本 匠)

 

写真の化石は、発掘調査で発見された獣脚類(じゅうきゃくるい)の左脛骨(けいこつ)(左脚あしのすねの骨)化石です。成体(大人)あるいは、幼体(子ども)なのかは、現段階で不明ですが、全長2メートルほどの獣脚類と推定されます。獣脚類の多くは、肉食であることから、この脛骨化石の持ち主も肉食恐竜であった可能性があります。

この獣脚類の脛骨化石は、令和元年度の夏の企画展「とくしまの恐竜時代」にて公開します。

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