緑にかがやくざくろ石【表紙】

地学担当 中尾賢一

灰(かい)クロムざくろ石は、クロムとカルシウムを含むざくろ石です。ロシアのウラル地方から産出する濃緑(のうりょく)色しょくの12面体の結晶(写真)は、光沢(こうたく)が強く、たいへんみごとです。

ざくろ石

 

県内にも、この鉱物(こうぶつ)の産地があります。勝浦町辷谷(かつうらちょうすべりだに)地区の蛇紋岩(じゃもんがん)分布域には、クロム苦土鉱(くどこう)を主体とする鉱石があり、小規模に採掘(さいくつ)された跡(あと)が残されています。この鉱石の中に、灰クロムざくろ石と思われる緑色の鉱物がありましたが、結晶はあまりにも小さく、肉眼では皮膜(ひまく)状にしか見えませんでした。

ウラル産の灰クロムざくろ石は常設展示室の「自然史コレクション」で展示中です。ぜひご覧ください。

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