博物館ニューストップページ博物館ニュース008(1992年10月9日発行)Q.日本でも、時どき新聞などで、恐竜の・・・(008号QandA)

Q.日本でも、時どき新聞などで、恐竜の化石の発見が報じられていますが、徳島からは見つからないのですか?【QandA】

地学担当 両角芳郎

A.日本からも、ここ10年あまりの間に、各地からかなりの数の恐竜の化石が発見されるようになりました。最近では、福井県立博物館の発掘調査により、多数の化石が得られています。たいていは歯や骨の一部、足跡などの化石で、一体分まとまったものはありませんが、それでも10種類をこえる恐竜が確認されています。
これまで日本から見つかった恐竜の化石は、すべて白亜紀(はくあき)という時代のもので、湖沼(こしょう)性の堆積物や、汽水(きすい)性あるいは浅海(せんかい)性の地層から見つかっています。このような地層は、徳島県でも勝浦盆地にみられます。
勝浦盆地に分布する白亜紀の地層は、下部は植物化石やシジミなどの貝化石を含む湖沼性~汽水性の地層で、上部へいくにしたがって海生の二枚貝やアンモナイトを含む海成層へと移り変わっています。恐竜の化石はまだ見つかっていませんが、この下部の地層からは、今後見つかる可能性は十分あると期待しています。

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