博物館ニューストップページ博物館ニュース047(2002年6月15日発行)沖縄県八重山竹富志島のまちなみ(047号表紙)

沖縄県八重山竹富志島のまちなみ【表紙】

動物担当 大原賢二

沖縄県八重山竹富志島のまちなみ

 

白い漆喰でかためられた赤瓦、その上にはシーサーという魔よけの獅子がユーモラスな表情でちょこんと乗っかっている。小さく砕けたサンゴでできた道は、夜歩く時、ハブがいてもわかるように白いのだという。そんな家と道の沖縄県竹富島は、沖縄県の原風景が残る島としてよく紹介されます。

しかし、実際には薩摩藩の圧政の元、人頭税で苦しめられた沖縄県の人たちは、瓦を使った家など作る余裕はほとんどなく、このような構造の家が造られはじめたのは昭和初期とされており、太平洋戦争頃まではほとんどの家がわらぶき屋根であったはずです。

でも、日本での黒潮文化圏の南端ともいえる八重山地方は、その地域独特の生活習慣を残しています。豊作を祈願し、収穫を祝う、その土地のあらゆる事物に感謝の念を忘れない・・・四季折々のいろいろな祭りの中にも、日本本土とは違うきびしい自然の中で生きる人々のやさしさを感じさせてくれます。

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