園瀬川探検【友の会活動紹介】
動物担当 佐藤陽一
博物館には、博物館の活動を通じて広く自然や文化に親しむことを目的とした、友の会があります。友の会は会員制で、博物館の通常の行事とは別に、様々な活動を行っています。今回は,その中の一つをご紹介します。
博物館のある文化の森総合公園のすぐ前を園瀬川という川が流れています。この川は、佐那河内村の大川原高原の近くに源を発し、徳島市街の新町川に合流する、全長25.5 kmの小さな川です。この川の河口から源流まで、会員の皆さんと学芸員が一緒になって、流域の歴史や文化、自然に係わりのある、いろんなものを観察しながら、歩き通そうという試みを行っています。2000年度から始めて、現在まで6回の探検を行いました。
通常の博物館の行事ですと、博物館側が入念な下調べのもと、メニューをお膳立てするのですが、園瀬川探検では、そのようなことは行いません。地図上で大まかなコースを決めたり、文献資料を調べておく程度のことはしますが、原則として行き当たりばったりでやっています。それだけに何に出くわすかわからない楽しみがあります。講師も学芸員ではなく、参加した皆さん一人一人であったり、現地で出会った地元の人々であったりします。
園瀬川流域には、とくに有名な名所・旧跡などがあるわけではありませんが、実際歩いてみると、実にたくさんの見どころがあることがわかりました。当初は2年もあれば源流までたどり着くだろうくらいに思っていたのですが、あちこちで小さな発見があって、なかなか進まず、やっと佐那河内村の中心部にたどり着いたところです。
支流の冷田川で地神を調べる(徳島市八万町夷山)
樋口古墳の石室(徳島市上八万町樋口)
切り通しの魔除け札(徳島市上八万町花房)
森の中で出会ったアカテガニ(徳島市八万町向寺山)
田んぼの畔で植物観察(佐那河内村東地)
皆さんも、友の会に入会して、園瀬川探検に参加しませんか!