博物館ニューストップページ博物館ニュース007(1992年7月10日発行)Q.キンモクセイに・・・・・・?(007号QandA)

Q.キンモクセイに、オリーブのような実がつきました。めずらしいことのように思うのですが・・・・・・?【QandA】

植物担当 小川 誠

A.キンモクセイは常緑の小高木で、晩秋にオレンジ色の小さな花をたくさんつけ、よい香りを放ちます。この香りは芳香剤によく使われますので、みなさんもご存知でしょう。
牧野植物図鑑(北隆館)によると、キンモクセイは中国原産の雌雄異株の植物で、雌株にはオリーブに似た実をつけます。ところが、日本に入ってきているのは雄株だけで、実はなりません。さらに、ギンモクセイも同様に、雌雄異株で、日本には雄株のみが導入されているようです。ただ、ウスギモクセイというキンモクセイによく似たこの木は、両性花(一つの花の中に雄しべと雌しべがある)を持っていて、実がなります。
そこで、キンモクセイに近いなかまで、よく似た植物(ウスギモクセイなど)と見間違いをしているか、キンモクセイの雌株であるかの2つの可能性があり、花の時期に雌しべの存在を確かめる必要があります。皆さんのまわりのキンモクセイはどうなっているでしょうか。

カテゴリー

ページトップに戻る