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ボランティアさんと一緒に試行した企画です。

 2018年度のイベントボランティアさんが2019年2月11日の企画として、レジン工作とハーバリウム作りが候補にあがっていました。結果としてハーバリウム作りを実施することになり、いろいろ一緒に試行していました。その様子はこちらでも公開されています。
 前々から、これについては「みどりを楽しもう・味わおう」でできないか検討していましたので、そのやり方についてもう少し詳しく記載するためにこちらにページを作成しまた。ボランティアの皆様に感謝です。

ハーバリウムとは

 聞きなれない言葉かもしれませんが、ハーバリウムが流行っていて、花屋さんなどで売られています。ガラス瓶に透明なオイルを入れて、ドライフラワーやぷリザーブドフラワーが美しく配置されています。我々の世界では液浸標本が近い形になりますが、たいていアルコールをつかっていること、形を保存するのが目的で、色は退色してしまってとてもきれいというものではありません。
 以前、「ハーバリウムに使うオイル」について質問を受けたことがあるのですが、その時はそれについて知らなかったので、植物標本庫のことかと思い、話が通じなかったことがあります。自分でも話が通じなのはおかしいと思いその後いろいろ調べた結果勘違いということがわかりました。それ以降展示や普及行事に使えないかと情報収集に努めていましたので、今回の話が出た時にもそれなりの対応ができたかと思います。
 ここでは植物標本ということにはこだわらず、植物の形を楽しむためのツールということで、植物への着色や加工についても積極的にやっていくやり方を紹介します。

準備するもの

 まずは中に入れる植物を用意します。生の花や葉をシリカゲルに埋めたり、日光の当たらないところで逆さに吊ったりしてドライフラワーを作ります。また、エノコログサやアジサイの花などの枯れた植物を漂白剤で白くしたり、みどりの植物をアルコールに浸けて脱色します。それを100円ショップで売っているプリンタの詰め替え用インクをアルコールに混ぜたものの中に1~3日くらい浸けて、赤や青、黄色に着色します。染色液から出してよく乾かします。この時、よく水気を取らないと変色の原因となります。
 次にオイルを用意します。100円ショップでもハーバリウムオイルが売られるようになりました。ただ、中身は少量なので、たくさん作りたい場合は、ネットなどでハーバリウム用オイルを購入した方が良いです。オイルについては、たとえば、極論をすれば、キャノーラ油やサラダ油でもできなくはありませんが、色がついているのと長期間の保存に向かないです。ちょっと試しに作ってみようというので、気軽に作る場合はこれでも良いのかもしれません。その外にはベビーオイルでもできるとか、高価なシリコンオイルが良いという情報もあります。これらについてはいろいろ試してみて自分の用途と金額で決めると良いでしょう。
 最後に入れる瓶ですが、細長いものが好まれます。中には電球型の瓶を使う方もおられ、入口が小さいと植物を入れるのが難しくなりますので、自分のスキルにあった瓶を選ぶと良いでしょう。100円ショップではいろいろなガラス瓶が売られていますが、今回のイベントでは初心者向けに口が大きなもの、高さがあるとオイルの量が多くなりますので、右上のものを選びました。なお、100円ショップでは完成したハーバリウムが100円(大きいのは200円)で売っていますので、それを再利用するのもよいかもしれません。

作り方

1.まずは植物を配置してみる。
瓶にオイルを入れずに植物を配置してみます。問題は植物は浮きやすいので、大きめの植物にはビーズなどをおもりにして、沈めてしまい、ほかの植物をそれにからめて浮かないようにすることを試してみました。植物の茎の下端にホットボンドで重そうなビーズを接着しました。
2.配置が決まったら瓶に植物を入れオイルを入れていく。
オイルはすこしずつ入れて、ピンセットや竹串で位置を整えながら流し込みましょう。
3.密閉できる蓋を取り付ける。
最後に蓋を密閉します。オイルがにじんできて側面が汚れる場合もありますので、密閉性が悪い蓋はボンドなどで接着します。

 ドライフラワーはいかにも自然なものですが、退色を止めることはできません。着色したものは人工的ですが、色はややや長持ちしますが、最後は退色します。
 オイルや植物を入れる前に瓶をアルコール消毒しておくとカビが生えないという情報もありますので、気になる方は瓶のうち側をアルコールで拭いておくと良いでしょう。


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