図鑑などで見る鉱物の標本は、色や形のおもしろさで目をひきます。蛍光性や複屈折などのさまざまな不思議な性質は、鉱物の種類を見分けるのに役に立ちます。その一方で鉱物は岩石の構成要素として、私たちの生活を支える天然資源として、意外に身近な存在でもあります。また、鉱物の産出には地域性もあります。四国では、愛媛県市ノ川鉱山産の輝安鉱や、結晶片岩にともなって産出した紅簾石やルチルなどの鉱物が特に有名です。
この度の企画展では、多くの鉱物標本の展示を通して、不思議な、きれいな、そして意外に身近な鉱物の世界をさまざまな角度から紹介します。
最後になりましたが、この企画展を開催するに当たって、貴重な標本を出品していただいたり、情報や写真を提供していただいた方々や機関に厚くお礼申し上げます。