企画展ミネラルズ

身のまわりの鉱物

◆ カオリナイトKaolinite

図4-3
カオリナイト
【北海道白老町白老鉱山 左右4.7cm】
図4-4
電子顕微鏡写真
【白老鉱山 左右36/1000cm】

粘土 (ねんど) も鉱物からできており、粘土の主要成分は粘土鉱物とよばれています。カオリナイトは代表的な粘土鉱物で、風化作用や熱水 [ねっすい] (温泉)のはたらきによって長石 (ちょうせき) などの鉱物が変質・分解してできます。

多くの場合、白っぽい (かたまり) 〜土のように見え(図4-3)、肉眼で見てわかるほどの大きさの結晶になることはめったにありません。しかし、電子顕微鏡 (けんびきょう) を使って観察すると、6角形の紙を束ねたような形をしているのがわかります(図4-4)。カオリナイトに限らず、大部分の粘土鉱物は、このような紙の (たば) のような形をしています。

焼き物の原料として、この鉱物を多く含んだ粘土が採掘されています。長石や他の粘土鉱物と合わせて窯の中で焼くと、ムライトなど別種の鉱物が生成され、陶器 (とうき) 磁器 (じき) ができます。

カオリナイトは、窯業 (ようぎょう) 原料以外にも、製紙・化学工業などにも利用されています。