岩石をつくる鉱物
◆ 霞石Nepheline
◆ 白榴石Lucite
図2-15
霞石【カナダ 左右 25cm】
この標本は巨大な結晶で、やや小さい結晶を伴っている。
図2-16
白榴石【イタリア 結晶の長径 3cm】
火山岩の斑晶として産出した結晶。
ともに珪酸分けいさんぶん(SiO2)に乏しい火成岩に含まれる鉱物です。性質のよく似た他の鉱物と併せて、準長石じゅんちょうせきというグループとしてまとめられています。石英と共存することはありません。世界的には大陸の火山などによく見られますが、日本ではかなり稀まれなグループです。
霞石かすみいしは、白色で六角柱状の形をしています(図2-15)。玄武岩げんぶがんの一部やある種の深成岩しんせいがんの主要構成鉱物です。日本では、山陰地方の玄武岩に産出するものが有名で、天然記念物に指定されています。
白榴石はくりゅうせき ( リューサイト)は、白色でざくろ石によく似た 24 面体の結晶になります(図2-16)。カリウムに富み珪酸分に乏しい火山岩に産出します。日本では、今のところ見つかっていません。